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イギリスのアパレル専門店「PRIMARK(プライマーク)」がすごい

こんばんは、(株)ワシントン靴店 商品部長の北川純子です。今回は、2017年11月にペガサスのイギリス視察セミナーに参加した時、最も衝撃的だった、アパレル専門店のPRIMARK(プライマーク)のお話です。

【基本情報】

世界のアパレル企業の売上高、第6位です。2017年~2019年までの売上高は約1兆1,000億円(2020年はコロナの影響で8,436億円)。12カ国に出店しており、店舗数は384店舗(2020年9月)。1店舗あたりの平均売場面積は約1,130坪で、2~3フロアあります。(2019年4月にイギリスのバーミンガムにオープンした最大級の旗艦店は5フロア構造で、約4,500坪もあるらしいです。オープン日、開店前には5,000人も並び、店員さんは総勢1,000人だそうです!ここの店長さん大変そう。まあまあの企業の社員数並です。)
店舗数は少ないですが、1店あたりの平均売上高はなんと30億円!!
アパレルはもちろん、バッグ、靴、マフラー、手袋、帽子などの服飾雑貨、化粧品、雑貨と、色々あります。とにかく、「安くて」「おしゃれ」で、売場がものすごく「広くて」「大人気」のお店なのです。
GUさんが何度も視察に訪れて、研究しまくっているそうです。

【商品の価格】

例えば、5足組靴下1.8ポンド(約270円)、Tシャツ2.5ポンド(約375円)、ジーンズ9~15ポンド(約1,350~2,250円)、ライトダウンジャケット15ポンド(約2,250円)、バレエシューズ4ポンド(約600円)、スニーカー・パンプス12ポンド(約1,800円)、ムートンブーツ4ポンド(600円)、ショートブーツ14ポンド(2,100円)、ロングブーツ22ポンド(約3,300円)という感じです。とにかく安いですが、品質もとっても優れています。5P靴下を購入しましたが、コットンは肉厚で、履き心地もとてもよかったです。

【アパレルの陳列】

レーストラック型の主通路、外側(壁面側)はトレンドを押さえた、コーディネート陳列です。ハンガーにかかっています。

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内側(中什器)は、定番アイテムの1品大量陳列で、その量は圧巻です。
折りたたみ陳列です。お客さんの人数がすごいので、商品がよく落ちたままになっているのですが、定期的に店員さんがモップがけをします。幅が2mくらいある巨大なモップで、落ちている商品ごとキレイにします。落ちている商品を拾ってたたんでいる暇などないのです。

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【靴の陳列】

ヒールの高い、エレガンスなパンプス類は、壁面で、棚に横向きで並んでいます。このあと、GUさんもこんな陳列に変更していました。どうもこれをマネしたようです。

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ヒール物以外は、なんでもつるします。我が社ではこの陳列方法を「A陳列」と呼んでいます。わたしが名付けました。

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スニーカーも、ショートブーツも、ロングブーツも、ニーハイブーツだって、なんでもつるします。

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【気になるレジ前】

そう、この記事で一番紹介したかったのは、レジ前です。
昨日、レジ前商品について記事を書きましたが、その時にこの、プライマークのことを思い出したのです。

大人気店なので、お会計に何人も並んでいます。レジは各フロアに15台ほどあり、フル稼働しているのですが、それでも1日中、列が途切れることはありません。お会計を待つ間にもう1点、、、どころじゃないんです!!わたしのそんなショボイ記事はもう、忘れてください!プライマークでは、お会計に並ぶ列に沿って、レジ前売場が形成されています。

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この店舗の開店時間は10時で、この写真は10時7分です。開店してすぐに、この大行列です。平日です。今日はじめてオープンしたわけでもありません。この列が1日中続きます。

レジを待つ通路の両脇に、レジ前アイテムがずらり。品種も多彩で、DVDやら、ヘアゴム、5足組靴下、ポーチ、雑貨など、もう1点どころじゃ済まないくらいです。
さすが、大人気店。レジ前も ぬかりないです。風船人形1つで喜んでいるようでは、わたしもまだまだです。

そして、さらに驚くことに、プライマークはこの時代にEC販売をしていません。SNSでの情報発信はさかんなのですが、店舗じゃないと買えないのです。
店舗にはお買い物カゴではなく、大きな袋に商品を入れていくのですが、商品で満杯になった袋を、3つも4つも引きずりながら、まだ買おうとしているお客さんもいました。
目から次々に飛び込んでくる商品の臨場感や、お買い物の楽しさは、やっぱりリアルの店舗でないと味わえませんね。また行きたいです。

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