❝主人公の姉は「暗黒の10年」で犠牲となった多くのジャーナリストや知識人に対する敬意の象徴❞|映画『パピチャ 未来へのランウェイ』キャスト紹介②
昨年度の第72回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門出品、同年の米アカデミー賞国際長編映画賞のアルジェリア代表に選出され大きな話題を呼んだ映画『#パピチャ 未来へのランウェイ』が10月30日(金)よりBunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国で公開となります。
本作で描かれる主人公・ネジュマには、姉と母がいます。姉のリンダはアルジェの街で活動するジャーナリスト。つかの間の休息を取りに実家に立ち寄る姉と行きあったネジュマは、普段友人たちの前で見せる姿とはまた違った姿をみせ、二人姉妹の姉との信頼関係を感じさせます。リンダもラジオから流れるテロの情報に厳しい表情を見せながらも、親子水入らずの一時を過ごします。
「暗黒の10年」と呼ばれる内戦は、91年からアルジェリア政府と様々なイスラーム武装勢力との間で起こった衝突を指しています。その周縁までに15万人にのぼる市民が命を失い、何千人もの人々が国を追われました。この内戦がはじまった当時、最初にターゲットとなったのはジャーナリストや映画監督、教員、医者、学生などの知識人と呼ばれる人たちでした。監督はリンダについてこう語ります。「狂気的な殺戮が国中で巻き起こる直前に、第一の標的とされた何百人というジャーナリストたちや知識人たちに対する敬意の象徴です。毎日が死の連続で、私たちの周囲でも多くの人がなくなりました。その中には家族も、友人も、そのほかの愛する人たちも含まれています。」
{メリエム・メジケーン}
■主な出演作■
『L'Oranais』(14/Lyès Salem監督)
『Es-Stouh』(15/Merzak Allouache監督)
『Celle qui vivra』(16/Amor Hakkar監督)
『Abou Leila』(19/Amin Sidi-Boumedine監督)
クラブのトイレで友人たちのオーダーメイドドレスの注文を受けるネジュマは、ある日、ダンスフロアで建築を学ぶ同級生のメディと出会います。流暢なフランス語を話し、彼女の服に対する情熱も理解するメディとリナはすぐに意気投合。二人はある休日に彼の暮らす地中海に面した邸宅を訪れます。
{ヤシン・ウイシャ}
■主な出演作■
『ディヴァイン』(16/ウーダ・ベニャミナ監督)
『Le brio』(17/Yvan Attal監督)
『Sauver ou périr』(18/Frédéric Tellier監督)
『マイ・レボリューション』(19/ジュディス・デイビス監督)
『アンティークの祝祭』(19/ジュリー・ベルトゥチェリ監督)
ネジュマたちが暮らす大学寮の女子寮には、同じく寮で学生たちと寝食をともにし寮母役も務める先生がいます。多感な少女たちを見守り、励まし、時には厳しく接する先生マダム・カミシ。日に日に不安定な情勢に拍車がかかる街のなかで、寮の中だけでも自由にのびのびと暮らす少女たちを見守る眼差しが印象的です。
{ナディア・カシ}
アルジェリア出身。フランスとアルジェリアの2 カ国で活躍する女優。
■主な出演作■
『Bent familia』(98/Nouri Bouzid監督)
『今日から始まる』(99/ベルトラン・タベルニエ監督)
『Délice Paloma』(07/Nadir Moknèche監督)
『Les bienheureux』(17/Sofia Djama監督)
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映画『パピチャ 未来へのランウェイ』【10月30日(金)全国ロードショー】
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