家にいるのに家に帰りたい

いまいる場所になじむことができず、不安やとまどいを感じると、心休まる居心地のいい家に帰りたくなる。
カタツムリが自分を守るため、背なかに家を乗せて生きるように、自分を守ってくれる。温もりあふれる人と空間を、誰もが必要としているのだ。

仕事とひとり暮らしを始めた頃は、ガスの申し込み方法さえわからず、仕事でも失敗ばかり。何度も壁にぶつかった。慣れないことに次々と直面すると、すべてを放り出し、家に帰りたくなる。一番親しい人がいる場所が、本当のわたしの「家」。だから、「家にいるのに家に帰りたい」と思ってしまう。

社会に出て気づいた。家族と暮らしてた時間の大切さ、「人生で一番いいのは、勉強してお小遣いがもらえる学生時代」という言葉は本当だった。大人になれば何でも思い通りにできる。そう信じていたのに。

by:家にいるのに家に帰りたい

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