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いまさら聞けないセルフケアの基礎知識

はじめに

2013年に厚生労働省が発表した国民生活基準調査による有訴率では、男女ともに腰痛と肩こりが1位と2位を占め、いずれも人口1000人当たり100人ほどが症状を自覚している計算ですが臨床ではいかがですか?

個人的にはほぼ100%腰痛や肩こり訴えています!!!

実際、腰痛や肩こりの症状を主訴に来院する患者さんは多く、腰痛症の通院者率は男性で4位女性では2位です。

つまり、外来で診療しているセラピストは、腰痛や肩こりなどの筋骨格系の症状を訴える患者患者さんに必ず遭遇するということです。

しかも、慢性的な症状になりがち・・・

特に腰痛に関していえば、慢性痛患者の約40%(約1000万人)を占めており、そのうち約85%は原因が明確に分からない非特異的腰痛であるとされていますので、治療に難渋するケースも多いと思います。

医療経済の観点か考えると、慢性腰痛症の経済的損失は、

健康改善への影響が3479億円/年、

医療財源への影響が615億円/年、

労働生産への影響は709億円/年

と算出されており、国民全体における社会経済性は年間3573億円の損失をしているという計算です。

よって、腰痛や肩こりを始めとした筋骨格系の痛みは、大きな社会問題ともいえるということです。

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そもそも痛みとはなんでしょうか???

または、私が痛みへの対応という内容でもノート作成してますので、是非読んでください!!!

痛みってなに???


国際疼痛学会(International Association for the study of Pain : IASP)では、痛みを「組織の実際ないし潜在的な障害と関連した、あるいはこのような障害と関連して述べられる不快な感覚的・情動的体験」と定義し、痛みを感覚的な要素と情動的な要素の2つに大別しています。

感覚的要素は「組織などが損傷することによって起こる痛みで、障害の大きさと比例する」とされ、全ての痛みに共通しています。

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