愛するスクウェア・エニックスの決算と今後への期待
私は、小学生頃からスクウェアとエニックスのファンで、主にファイナルファンタジーシリーズを中心に全ナンバリングタイトルで遊び、ドラゴンクエストシリーズも多少かじっている。
昨日5月13日に2023年度の決算短信と、今後3年の中期経営計画が発表されたので、少しまとめてみたいと思う。
2023年度業績
数字
・目標未達
- 売上高の目標4,000~5,000億円に対して、実績は3,563億円
- 営業利益の目標600~750億円に対して、実績は325億円
(目標値に幅があるのは疑問・・・)
主な成果
・HDゲーム(高精細なゲーム)やスマートフォンやパソコンのブラウザゲーム(SDゲーム)のポートフォリオの再構築
・MMO(大規模なオンラインゲーム)の拡大(FF14かな?)
・出版事業の安定成長
・アミューズメント事業の回復
・ライツ・プロパティなど事業の継続的成長
課題
・HDゲームの収益性改善の遅れ
(発売タイトルは多いが、利益創出が期待以下=質が低い)
・SDゲームの成長減速
(日本市場成熟化、既存タイトル(FFやドラクエ?)経年劣化を補填できるものを産み出せず)
・タイトルポートフォリオ管理の不十分さ
ローンチスケジュールの重複などのタイトル間のカニバリ
(組織の横連携、ガバナンスかな?)
・一部の経営管理基盤の未整備
新中期経営計画の主な戦略
・2025年3月期から2027年3月期に向けて「Square Enix Reboots and Awakens ~さらなる成長に向けた再起動の3年間~」という新しい計画を発表。以下の4つの戦略を中心に展開。
1. デジタルエンタテイメント事業の開発体制最適化による生産性向上
・「量から質」への転換を推進
(面白さの追求と解釈した。これが課題にもあったHDゲームの収益性の改善と、SDゲームでの既存タイトルを超えるものを産み出すための対策方針)
※デジタルエンタテイメント事業とは、HDゲーム、オンラインゲーム、SDゲームのこと。
デジタルエンタテインメント事業|事業紹介|株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス (square-enix.com)
2. お客様との接点を強化
・主要なIPタイトルや大規模タイトルを複数のプラットフォームで展開。
- HDゲームは任天堂、PlayStation、Xbox、PCなどで展開
- SDゲームはスマホだけでなくPCでも提供。
・新作ゲームのデジタル販売を強化
- オンラインでのダウンロード販売への導線を強化
(顧客間でメルカリなどでクリア後に売買されたら売り上げにならないのは辛いですよね)
・ファーストパーティーデータ(自社保有データ)を活用したマーケティングの高度化
3. 経営基盤の安定化
・一部経営基盤の未整備の課題に対する対策(細かいのは割愛)
4. 成長投資と株主還元のバランス
・3年間で最大1,000億円の戦略投資枠を設定
(原資はBSからの充当と3か年累計営業CF)
・M&Aや設備投資
・配当や自己株式取得を通じて株主への還元
ファイナルファンタジーシリーズに関する言及
・2024年3月期には「FINAL FANTASY XVI」や「ファイナルファンタジー ピクセルリマスター」などのタイトルが発売され、売上高の増加に貢献。
・一方で、開発費の償却や広告宣伝費の増加、コンテンツ評価損の増加により、営業損失が拡大。
・新中期経営計画では、ファイナルファンタジーシリーズのような大規模タイトルにおいて、安定した「面白さ」を提供し、ファン層の維持・拡大を目指す。
まとめ
スクウェア・エニックスは、「確かな面白さ」を提供することを目指す。
これからの3年間で、どのような成果を上げるのか、注目です。
愛するファイナルファンタジーも引き続き面白さを追究していただけたら幸いです。
株価が1000円近く下がったから買おうかな。。。
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