リーダーなき敗戦 第36節 今治対鹿児島
鹿児島県民160万人の鹿児島ユナイテッドサポーターの皆さん
こんにちは仙太郎です。
https://youtu.be/F_uNMZea6ag?si=04aqNOuhi-c8yNiP
先週はアウェイの琉球戦で二ヶ月ぶりに無得点で敗れた鹿児島ユナイテッドFC。今週もアウェイで今治との対戦です。
しかしそこには琉球戦以上の厳しい戦いが待っていました。
8月以来の連敗となった今治戦を振り返ります。
鹿児島ユナイテッドFCのスターティングメンバーのスタメン変更は3人。
広瀬、山口、五領選手がが外れ、戸根、木村、武選手が入りました。
鹿児島ユナイテッドFC
武選手先発は裏のスペースを狙う意図があったと大島監督が述べていました。それは武選手の特徴でもあります。
実際、戸根選手がロングパスを多用して、武選手の裏のスペースを狙っていました。
ただ正直あまり効果的ではなく、ほとんど相手にボールをプレゼントしている状態でした。そうなると武選手は下がってきてMFの振る舞うのは得意ではありません。なので鹿児島のビルドアップはうまくいきませんでした。
これは監督の指示でしたが、ここから軌道修正できなかったのが問題点のひとつ。後半に入っても同じようにロングボールを多用しボールを失っていました。
ボールの前進にも課題を抱えていた鹿児島ですが、今治の守備が良くて、最後の崩しにも問題がありました。得点したのは今治のパスミスからですし、相手ミス以外では決定的な場面を作ることができていませんでした。実際、鹿児島のゴール期待値は今治の三分の一でした。これでは勝ちようがありません。
守備面の課題は、Mヴィニシウス対策です。
今治の攻撃の中心はMヴィニシウス。
彼がボールの前進も崩しもフィニッシュも受け持つのが特徴です。
なので鹿児島は彼にボールを持たせてはいけなかった。
彼に対しては特別な対応が必要です。
なにしろボールを持たれれば、ファール以外で止めることが難しい。
岡本選手を左SBで起用するとか、5バックで対応するとか。
でも普通にゾーンの4バックで対応していました。
なのでボールがMヴィニシウスに渡ってから、ボールに寄せていくので、彼を止めるのは難しかったです。彼はサイドライン一杯に開いてフリーで待っていましたからね。4バックにしても、彼にはマンツーマン気味についてボールを出させないようにしないといけませんでした。
唯一鹿児島が彼に対して、特別なことは彼がボール持ったときは、二人が寄せていました。だが普通に二人寄せても、彼はプレーができます。
逆に二人がMヴィニシウスに寄せれば、空いた味方にパスもできるし、二人の選手の間をドリブルで突破することもできます。
とにかくボールを失わないし、マンマーク気味に付かないとだめでしたが、対応ができていませんでした。
野嶽選手が試合後に突破を許して失点して、自分の責任だと発言していますが、そもそも野嶽選手とMヴィニシウスは体格も違うので、一人で対応するのは無理があります。なのでチームとして対応しなければならないのですが、それができませんでした。
星選手と野嶽選手は、元々SBではありません。彼らは鹿児島がボールを持てるときに最大限の力を発揮できます。ボールを持てない時の守備力には課題があります。その野嶽選手をMヴィニシウスに当てるのは疑問ですよね。4バックのゾーンで守っているので、いつもMヴィニシウスがフリーでボールを受けられていました。これでは厳しい。
後半に入るとさらにひどくなり、鹿児島は全くボールが運べない状態になります。今治の攻撃に対して、クリアしかできない。そのボールを回収されて波状攻撃が続きます。ほんとサンドバッグ状態で、見ていられなかったですね。
またいつものことではありますが、選手交代も遅いです。
失点してから山口選手、五領選手投入ではなく、失点する前に交代をして欲しいと思います。
五領選手投入後、同点になったので今治のプレス強度が弱まったこともありますけど、少しボールを持てて前進できるようになりました。彼はMFのように振る舞うこともできます。
河辺選手を投入するなら、リードしている場面で、裏にスペースがある状況でないと彼の良さは活かされません。
また彼のポジションもトップ下に入ったけど、これも謎です。彼の良さは裏へ抜けるときのスピードです。彼を入れるならサイドだと思います。そこが彼の良さが発揮できるポジションですよね。それなら五領選手をトップ下に入れて、河辺選手を右のウィングの位置でプレーさせた方が良かったと思います。
FC今治
先週は3トップでしたが、鹿児島戦は守備時はツートップできました。
今治のツートップのプレス強度高かったので、鹿児島のビルドアップを自由にさせていませんでした。Vアラウージョ選手を先発で起用しなかったのは、プレス強度を高くしたかったからでしょう。1点リードされていたので後半頭からの投入となり、これも鹿児島を混乱させる一因となっていました。
今治のビルドアップはまずMヴィニシウスを探し、そこへロングボール。
するとMヴィニシウスはボールを納めてくれるので、そこから崩しが始まる。
Mヴィニシウスは相変わらずすごい選手ですね。
決定的な場面はほぼ彼が絡みます。次のプレーを予測するのも難しいです。
今治の選手はまず彼を探して、パスする。彼が受けると全員が動き出します。
ドリブルうまいし、パスもすごくて、それに加えてヘディングも強い。
だからある程度アバウトなボールでも、納めてくれるので、鹿児島からすると対応に苦慮しました。ひとりレベチでした。早くJ2に言って欲し笑。
まとめ
この試合を見て、心配になったのは大島監督の求心力です。
最近はスタメンも固定化されて、交代メンバーや投入時間もパターン化されてきています。戦況や戦術によって交代メンバーや時間帯を変えるということもありません。
今回は、河辺選手や薩川選手が途中交代しましたが、薩川選手は後半42分の投入で、これで薩川選手に何をしろというのでしょうかね。勝ってる場面なら、GKの怪我が心配なので交代枠をひとつギリギリまで残しておくのはわかります。でもね負けているんですよ。そういうときにリスクを冒して、早めに交代枠を使わないのは疑問です。
監督がリスク冒さないと、選手はリスクを冒さないですよ。
メンバーが固定化されていて心配なのは、選ばれない選手のモチベーションです。サッカーチームって、ほんと微妙なバランスの上に成り立っているので、ピッチ内でプレーしている選手だけでなく、ベンチ入りのメンバーやベンチ外のメンバー、すべてがひとつになって戦わないと、勝てません。
練習とかは見ていないので、なんとも言えませんが、試合だけを見ていると、ベンチ外のメンバーのケアを監督ができているのか心配です。
また最近は、彼が打ち出す戦術があまり当たってないですし、交代メンバーの活躍も見られません。あの時間帯に投入された薩川選手のモチベーションが上がるとは思えないですし、トップ下で起用された河辺選手も戸惑うばかりでしょう。
そうなると監督に対する疑念が生まれてきますし、自分たちの戦術を信じて、思い切ったプレーができなくなります。すると判断に迷いが出てきて、プレーに影響します。
大島監督が戦術面からどん底だったチームを立て直し、コーチとして優秀なことはわかりました。これからは彼が監督として、リーダーとして、どう振る舞うことができるのかが問われています。
次の試合は、ホーム最終戦の沼津戦になります。
沼津は昇格争いかは脱落しましたが、こういうチームがプレッシャーもなく一番怖い。
1万人近いサポーターが、白波スタジアムに集結すると思います。
来週も強い気持ちで応援しましょう。
「チェストー!鹿児島ユナイテッド!」
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