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紙一重の勝利 第16節 富山対鹿児島

鹿児島県民160万人の鹿児島ユナイテッドサポーターの皆さん、こんにちは仙太郎です。
またもや滝行になったアウェイ富山戦。首位富山と勝ち点差5で迎えた試合でここで負ければ勝ち点差は8と広がります。
鹿児島にとっては負けられない戦いとなった富山戦を振り返ります。

https://youtu.be/fhHfiHDhLIw

試合は鹿児島がボールを持つ時間が長いのですが、決定的場面は富山が多い展開となりました。かといって富山が守りを固めてカウンターというわけでもありませんでした。

富山対鹿児島 スターティングメンバー

富山は鹿児島のビルドアップに対して前からガンガンプレスを掛けるというよりは、ミドルブロックを引くことが多く、そのため鹿児島のビルドアップの開始位置も高くなります。また相手FWの前プレも厳しくなく、一人前に来れば一人は後ろをカバーをしていました。そうすると通常は相手のツートップに対して木村選手がCB間降りてきて三人でビルドアップすることが多いのですが、富山が一人しか前プレしないのでCBの二人でボールの前進ができていました。そのため木村選手のプレー位置も、これまでとは違い少し高い位置でプレーできていました。

前半9分 松山選手がパンチングするも、ゴール中央にパンチングしてしまう(赤矢印)。ただできればもう少しサイド(黄色矢印)にパンチングしたい。そうしないと相手に拾われるとシュートを打たれてしまう

また富山のDFラインも高くなく、中盤にスペースがあり鹿児島自慢のMFがボールを持てていました。鹿児島の右サイドはいつものように星選手が中に入り、相手のサイドハーフを中に絞らせて、広瀬選手から五領選手へのパスコースを作れていました。五領選手がボールを持つと星選手が、五領選手をマークに来たSBの選手が空けたスペースに侵入し、五領選手からのパスで相手陣内深くボールを進めることができていました。この二人のコンビネーションは昨年からなので、もう慣れたものですよね.

ただ五領選手と星選手の 連携から 突破するんですが、星選手のセンタリングの精度悪くて、決定的なチャンスにはなりませんでした。雨の影響もあったと思いますけどね。

後半57分の先制点の場面。中原選手の素晴らしいダイレクトパスからロメロ・フランク選手がポストプレーをして相手の選手を引き付けているのがわかる。渡邉選手が画面左から走り込んでくる。
左のSBがこのスペースに入ってくる事自体が素晴らしい。渡邉選手の見事なシュートで鹿児島が先制。ロメロ・フランク選手のポストプレーにより、相手選手の寄せが一瞬遅くなっているのがわかる

一方左サイドは圓道がボールを持つとSBが素早く寄せてくるので、低い位置でボールもらうが多くなります。この日は渡邉選手も高い位置を取ることが多く、圓道選手からのパスを受けてセンタリングしていました。ただ体の向きが悪かったので、いいボールを上げるのは難しかったです。

ドリブルからのパスできるのがが圓道選手のいいとこなので、この日に限って派手な突破などはなかったですが、良かったと思います。また渡邉選手が圓道選手のスペースを消さないように、ひとつ中にポジションしていたのもよかったですね。素晴らしいポジショニングだったと思います。

後半85分の松山選手がセンタリングをパンチングする場面。この場面もパンチングはゴール正面に行っていて、相手に拾われてシュートされている。枠を外れたから難を逃れたが、失点していてもおかしくない場面。できれば黄色矢印の方向へパンチングしたい。本当はキャッチングしてほしいところだが、この日は雨も強く滑りやすかったので安全なパンチングを選んだと思います。ただこの日の松山選手はビッグセーブもあり勝利に貢献したのは間違いありません。

山口選手が後半34分に入ったのも良かったと思います。彼が入るとボールを取れるので、チームとしては本当に助かります。

山本選手もトップ下に入り活躍しています。後半48分の低い位置から右斜め前へのロングパスなど見事でしたよね。また追加点の際の裏に抜け出す動きなども素晴らしかったと思います。5バックを崩すときには、この動きが必要になるのですが、端戸仁選手やロメロ・フランク選手は裏抜けをする選手ではないので、来週も山本選手に活躍の機会があるかもしれません。

後半87分の追加点の場面。星選手がボールを受けて相手のSBが前に出てきて、裏に大きなスペースができている。武選手がボールを受けて前を向く
空けたスペースを埋めにCBが来るが、山本選手が裏に抜ける動きをし、武選手がパスする
中の状況を確認した山本選手はファーに詰めていた福田選手へ優しいセンタリング。中央で鈴木選手が走り込み、富山の選手を引き付けたので、福田選手が完全にフリーな状態からヘディングシュートでゴールを上げた

鹿児島がボール保持する時間が長い展開になったのですが、富山のペースでなかったとは言えませんでした。ボールを持つ時間は少ないながらも、ボール持ったときは、少ないタッチでフリーの味方を使い、できたスペースに走り込んでパスを受けるという、とてもシンプルなサッカーしていて、敵ながら好感持てました。

なので鹿児島のプレスをかわしてボールを前進させることはできていましたし、そこから鹿児島のミスを誘い決定的なチャンスは鹿児島より多かったと思います。実際ゴール期待値は鹿児島の倍ほどあり、この数字だけを見ると鹿児島が勝ったとは思えません。

スコアこそ2−0で快勝のように見えますが、富山が勝ってもおかしくない紙一重の試合だったと思います。

富山が鹿児島より約倍のゴール期待値がある。富山に勝つ可能性があったことを示している

実際、富山は今シーズン、PA侵入回数とかセンタリングの数とか、攻撃の数字は総じて高くありません。でも得点数は多く、枠内シュート率No.1なので、この日の試合もある意味富山のペースだったかもしれません。

GKの田川選手もDFラインの裏の スペース守るのうまく鹿児島の攻撃を防いでいました。ただ雨もあったがボール保持時はミスが目立った。先制点も彼のミスパスからのスローインからでしたから。ただ彼はまだ20歳ですから、伸びしろしかないので楽しみですよね。

試合後のインタビューで渡邉選手が、5バック相手の試合が続いていて、今日は4バックでやりやすかったと述べていましたが、それは言っちゃ駄目だろう。5バックに弱いとバレちゃうww

そして来週は5バックの福島が対戦相手です。とにかく先制点をやらないことが重要です。

「チェストー!鹿児島ユナイテッド!」

ヘッダー画像提供:@Ma_Osaさん

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