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「北の国から ’87 初恋」
1987年といえば、すでにバブルの絶頂期といってもいい頃だったと思う。フジテレビで「北の国から」のスペシャル版「’87 初恋」が放送されたのはそんな時代だった。
あくまでも消費力があるヤツが強く、全ての風は東京から吹いてくるといった時代。農業には今よりさらに展望がなく、エコもオーガニックも田舎暮らしのプレミアもない時代…今にしてみれば先駆的な五郎さんの暮らしぶりも当時は、ひたすらカッコ悪く、ただただ変わり者なウキっぷりだったし、東京への進学を希望した純くんの願いは(れいちゃんのことがあってもなくても)ひどく当然な「地方に暮らす若者の希望」だった。
でも、だからこそ判らんもんだと思う。先を見据えて人生を設計するのはホントに難しいもんだと思う。
今にして思えば、純くんは、あのまま富良野の高校に進学してもよかったのかもしれないけれど、あの時代に「オレ、富良野に残って農業やるよ」なんて言えます?
そんな判断、できっこない。
あの時代に、五郎さんみたいな暮しをしようと思うことも「まず、ありえん」と思う。
でも、あれから30年たってみると、五郎さんはかっこいい…
「30年」は決して短くはない時間ですが、かといって江戸や明治のように遠い昔のことでもない。
今、僕らはどれくらい先が見えてるのか。今年、59歳の僕でさえ、平均寿命でいって、あと20年以上は生きていかなければならないのに…
人生のリフォームどころじゃなくて、必要なのはリノベーションな感じ。商社マン辞めて、富良野の五郎さんみたいになる勇気…
とても簡単で、とても難しいこと。
でもね。時代は僕らに決断を求めている。