見出し画像

【和訳】英国国防省 ウクライナ情報 10.09.2023

Latest Defence Intelligence update on the situation in Ukraine – 10 September 2023

日本語訳:

  • エストニアとの国境に近いロシア連邦プスコフ州で、クレスティ空軍基地へのさらなる無人航空機(UAV)攻撃を阻止するために、州知事が保安パトロール志願隊を組織している。報道によると、800人近くの民間人がパトロール隊への参加を申し込んでいるという。今回の働きかけは、2023年8月29日に2機のIL-28“キャンディッド”輸送機が損傷したことを受けてのものと伝えられている。

  • クワッドコプター型UAVの航続距離は短いため、この基地への攻撃が、ロシア連邦内からUAVを発射して行われたのはほぼ間違いない。パトロール隊は50人ずつのグループで構成され、複数の自治体の間で分けられて国境地帯と最重要インフラ施設をパトロールする予定だ。特に空港と空軍基地に重点が置かれることになる。

  • このような志願者による保安パトロール隊の創設は、クワッドコプター型UAVを空軍基地の直近から操作することに対する抑止効果を発揮し、また、それに対する防衛能力を一定程度与えることになる可能性が高い。過去の事例から、小火器を用いたUAVの撃墜は難しいことが分かっている。だから、攻撃してくるUAVを撃破するには、監視能力と物理的かつ電子的阻止手段を備えた防空兵器システムが、依然としてロシア軍には必要だ。志願者を使うということが、ロシア国内における訓練を受けた保安要員不足を示している可能性は極めて高い。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?