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プロダクトマネージャーに活用できるスキルとは?

この記事はプロダクトマネージャー Advent Calendar 2020の12日目の記事です。

今回は今年転職して現職でプロダクトマネージャー(以下PM)として働いた1年を振り返りつつ、PMとして求められるスキル、これまでの自分の経験やスキルを整理してみたいと思います。

読後感

次のキャリアとしてPMを考えてる人が活かせるスキルがなんとなく分かる

割とゆるゆるですみません。が、PMのカバー範囲はやっぱり広いのでそこら辺は別の記事を参考にしつつ、今回はPMをキャリアの選択肢の一つとして考えた時にのんびり読んでいただけるとありがたいです。

自己紹介

現在は株式会社マネーフォワードで主に個人事業主向けサービスのアプリのPMを担当しています。
これまで音楽配信、ブログ、コミュニティ系サービス、動画配信、不動産メディア、でその時々によってデザイナーや、ディレクターやプロデューサーをやってきましたが、今年から社内外問わずPMと名乗っております。

何が変わったのか?

正直、何も変わっていません。というより、これまでやってきた事にPMというタグが貼られた事によって形容しやすくなったというのが正直な感想です。ただ、タグを貼る事によって役割が対外的に明確になったり、ロール間での共通言語が増えるというメリットがあります。PMという認知が増えた、というのはつまりそれだけニーズが増えているという側面もあるのだと思います。あと、なんだかんだで主語をPMとして議論できるっていうのは純粋に楽しい。

スキルの獲得

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有名なプロダクトマネジメントトライアングルを使うとざっくりこんな感じのスキルが求められると言われています。僕自身がこのトライアングルの全てを出来るとは思っていませんし、まだまだ足りない事の方が多いですが、
これまでの仕事で得た知識やスキルを転用したり、そのまま使えたりする事もあります。

ちなみに僕自身はこのトライアングルに沿って獲得した知識をまとめると結果的にはこんな感じでした。

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ビジネス系の所がまだ弱いですね。
キャリアとしてはディレクターが長い事もあって、そこでの経験から全体を俯瞰して見る癖というのは培われた感じはあります。個人的にはディレクターからのキャリアパスとしてPMへ、というのは資質的にもマッチするのでは?という仮説があります。

PMとして役に立つスキル

トライアングルに沿って、各スキルを活かせる経験や、伸ばしていくスキルのイメージを勝手にまとめてみました。ここら辺は是非いろんな方の意見を聞いてみたいなと思った次第です。


スキル名:プロジェクトマネジメント・社内外調整
プロジェクトを円滑に進めるためのスキル。プロジェクト計画の策定、またそれに関するリソースの調整など。
転用できそうな経験:ディレクション、プロジェクトマネジメント
そもそもディレクションの定義も曖昧な所はありますが、プロジェクトをディレクションするにあたってこのスキルは必然的に身につけている物ではないでしょうか。ステークホルダーとの調整からスケジュールの管理、プロジェクト計画の策定、など。プロジェクトマネージャーとしてのスペシャリティもありつつ、ディレクター経験のある方はスキルを活かせるように感じています。

スキル名:プロダクト仕様
プロダクトの主な仕様策定。仕様に至るまでの顧客ニーズの調査から開発仕様に落とし込む所まで。
転用できそうな経験:プロダクト責任者・ディレクション・デザイン・プログラミング
全部を一人でやれなかったとしても、適切に関係者を巻き込んで仕様まで落とし込む事をやる、という意味では割と上記の経験が活かせるのでは。受託開発や事業会社によってゴールは違えど「何故やるのか?」「それをどう実現していくのか?」という根源的な部分は応用を効かせやすいスキルだと思います。

スキル名:カスタマー/技術サポート
ユーザーに対してのサポート部分。サービスに対しての問い合わせの対応、必要に応じて技術的な支援を行う。
転用できそうな経験:CS経験、プログラミング、ディレクション
思いっきりCSスキルがメインになりそうな領域ですが、ベンチャーなどではむしろCS業務って専任がいない場合もあったりするのでこの経験がある人は勘所を持っているのではないでしょうか。またCS対応として窓口だけでなく、CSと連携して対応していくエンジニアやディレクターも同様。僕の場合は実際に電話対応も含むサポート業務をやっていた事もあるので経験としては多少積めたっていうのはあります。(どうしたって専任の人には負けますが)

スキル名:データ分析
仮説の立案から、定量・定性のデータを元にプロダクトの状況を理解する、次の打ち手を考える。
転用できそうな経験:マーケティング、プランニング、グロースハック
データの取得も自身で出来るとなおOKではありますが、闇雲にデータを見るのではなく、仮説を立てて、それを実証していく動き方という意味ではマーケ感覚を持っている方や、LPOなどを実務でやっている方は得意な領域ではないでしょうか。効果検証などを実績として持っていると活かせると思います。

スキル名:デザイン
グラフィカルなデザインというよりも情報設計やUXデザインの比重が多いと思っています。上流の設計部分。
転用できそうな経験:情報設計・UXデザイン
デザイナーを主にやっていた方もそうですし、自身でデザイン業務をした事がないとしてもユーザーのニーズに即した情報設計の経験がある方、デザイナーと協働しながら形にする事をやった方は転用できる部分だと思います。そういう意味ではデータ分析とも密接になってくる部分かもしれません。

スキル名:マーケティング
サービスをユーザーにどう届けるか、売るか、という部分。ユーザーの理解とマーケティングに注力し、ユーザーの関心を集め、利用を促進します。
転用できそうな経験:マーケティング・UXデザイン
ユーザーのペルソナや、プロダクトの市場投入戦略、ポジショニング、など、誰に届けるかという事を業務の中で経験するという点においてはマーケティングだけでなくUXデザインの文脈でも活かせる物があると思います。PMとしてはここら辺の肌感をしっかりと持っておくことは大事なので、市場を意識するところから始めると良いと思います。

スキル名:ビジネスデベロップメント・パートナーシップ
既存事業の効率化や事業領域の拡大。新規事業においては事業その物の開発、及び業務提携など。
転用できそうな経験:事業開発・コンサルティング・法人営業・財務や法務
一言で事業開発と言っても会社によっては営業経験や財務知識など求められる物が違う場合もありますが、大きくは論理的思考力や課題解決能力などが特に求められるスキルだと思います。またプロジェクトマネジメントもここでは求められます。そういう意味ではコンサルや法人営業などの経験が活かせる領域のように思います。

共通して必要なスキル

ここまで各領域のスキルを書いていますが、一方でPMとして共通して持っておいた方が良いスキルとして、僕としては課題解決思考はめちゃくちゃ大事だなと思っています。これは全てに通ずるスキルであるのですが、プロダクトマネジメントトライアングルのネットワークを機能させるにあたって、この根本が無いと、各領域のスキルがちゃんと機能しないと思っています。これは知識として持っているだけでは上手に機能しないので、インプットした知識を元に経験を積んでいくしか無いです。とにかく経験してインプットした知識を自分の中で消化していく。僕は特にここら辺が弱かった事もあって前職でめちゃくちゃ鍛えられました。おすすめの書籍をいくつか置いていきます。

どこまでスキルを獲得するべきか?

結論から言うと、全てのスキルを獲得しようとするスタンスが大事だと思っています。ただし、現実問題全てのスキルを網羅出来ているPMは一握りではないでしょうか。このトライアングルのネットワークを機能させる事が優先させるべき事項であり、そのための手段は問わないというのが僕の考えです。
もちろん幅広く知識を持つ事、いろんなロールの人と会話できるくらいの共通言語は獲得しておくべきではありますが、実務レベルでのスキルの獲得にこだわる必要はなく、そこは自分以外の誰かとちゃんと連携する事でPMとしてプロダクトに対しての責務を果たす方が先に来るべきだと思っています。

所属している組織によって変わる責務

トライアングルになぞらえて話をしていると忘れそうになりますが、所属している組織の構造やビジネスモデルによっては必ずしもトライアングルにならない事もあります。原理原則はあるにしても、プロダクトのUXだけ見る、ビジネスとはある意味では切り離している会社もあります。これを見て「PMはこうあるべき」と言ってしまうのではなく、組織の数だけ色んなPMが存在すると考えた方が良いと思います。例えば、プロダクトのグロースよりもセールスの売り上げの方がサービスに利益を与える場合は往々にしてあり得ます。役割が分かれている事が良い、悪いの二元論ではなく、そこは各社のグロースエンジンの違いによる所だという所を意識しておいた方が良いです。
また、PMを表現する際ミニCEOという表現もされますが、あまりそこにこだわる必要はないと思います。あくまでスタンスと役割は切り離すべきです。その上で役割を染み出して行ける人がPMとして強くなっていく人だろうと僕は考えています。

まとめ

個人的には次のキャリアとしてPMを目指すのは今後の仕事において考え方や視座を変える良い機会なのではと思っています。また、多様なバックボーンを持つ事が強みに転化しやすいというのもこの職種の面白い所だと思います。一方でPMからキャリアをスタートしたという人にとっても意識的に次にどこを伸ばしていこうかと考えるきっかけになったら幸いです。

デザインやサービス改善、転職ノウハウを実体験を元に書いています。サポート頂けたら嬉しいです。