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エヴァンゲリオンが無い世界になった現実世界で生きていく

シンエヴァンゲリオン 見て直ぐの感想です

【注意】
作品のネタバレを多いに含みます、未視聴の場合はご注意下さい


レイトショーで見た帰りの車でこれを書いています

まずここまで風呂敷を拡げて、かつハードルが最大限上がる中これ以上無い素晴らしい幕引きだと思った
平成の社会現象から概念と金字塔を打ち立て、さらに令和にかけて繰り広げられたエヴァシリーズが見事終劇した事に感無量

まず作品の感想としては意味分からなさ過ぎて理解出来ないこのぶつかり方、これがまさにエヴァだったなと改めて思った

上映が終わった瞬間に前に座っていたカップルの男性が「意味わかんねぇ」って呟いてたのが脳裏にこびりついてるけど、大丈夫みんな意味はわかんないよ

残された人間の日常生活
綾波シリーズの人間性の獲得
加持さんの残した物
設定てんこもり意味不明兵器の数々
渚カヲル司令と友達になろう
サイクロプスゲンドウの本音
アスカと人としての和解(同窓会のやつ)
葛城ミサトの親心
エヴァの概念に迫った描写

そして碇シンジの成長

制作チームがやりたい事、また説明しないといけない事をこの時間で表現出来るエンタメ性に底力を感じた
この表現や姿勢はこの先エヴァンゲリオンという作品でしか表現出来ないのだと思う
エンタメの枠組を飛び越えた、鬼作という言葉に相応しいと思う

特になんやらよう分からん裏宇宙とかいう高次元空間に入った所位から虚構が現実世界とリンクしてエヴァ内に現実が入ってしまうというとんでもない展開が発生した

第14のエヴァンゲリオン エヴァンゲリオン制作チームとでも呼べば良いのだろうか
碇シンジはエヴァンゲリオンが無い世界を望んで世界を何とかかんとかしたわけだけど、まさにそれは現実のエヴァンゲリオンの喪失とリンクしていて、我々が現在いるこの世界でこれから生きていく事と同義なのだと解釈した
最終盤マリが現れる前に動画が無くなり背景が無くなり色が無くなって原画になっていくシーンがとても印象的だったけど、あれはエヴァの無い世界になる為に制作チームすらも消え無ければならないという演出だったのだろう
こんな表現方法があるもんだなと感心した

その後声変わりした神木シンジ君とマリのシーンでは実際の駅の映像が使用されていてエヴァンゲリオンチームが実際に無くなってエヴァが無い世界、現実の実世界でこれから生きていくというメッセージなのかなと僕は感じた

ちゃんと僕が解釈出来る所がそれくらいしか無かった

その他の説明責任シーン等の理解は明らかに個人の範疇を超えてるので世の中のファンと考察を見て、恐らくさらに面白いエンタメに昇華するのだと思う

そしてそのエンタメ性は意図的に残されていて、ネタバレパンフレットの用語集が恐らくそれを補助するようなシステムになっているでは無いかと僕は解釈した
実際ここまでの盛り上がりになった一助はそのムーブメントだったのが加味されているのだろう

当分考察ニキ達は飯に困らないでしょう

敢えてこの作品を毒と表現したいが
毒をくらわば皿まで、皿どころか箸も、皿を置いた机も、机を置いた床も、その地面も、地球すら喰っちまおうという作品は少なくとも僕は知らないので非常に感服した

鬼滅の刃という最高に分かりやすいエンタメ映画がスマッシュヒットした後出てくる長編アニメが、見る方が作品に合わせろみたいなエゴの塊作品というのが偶然だが本当に面白い

作品を見て感動した!という感覚では無く、アスリートのスーパープレイやびっくり人間を見た時に近い、これ本当なの?とか敵わないわ、みたいな感情をまさか映画見た後に感じるとは思わなかった

本当に面白い、記憶に残る作品でした

エヴァンゲリオンシリーズに最大級の賛辞を
おめでとう

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