事実と真実
事実は変わらないですが真実は変わるのです。真実は心実と言う漢字を当てはめるとわかりやすいかもしれません。漢字も感字の方が当てはまっているのでは無いかと思うのです。
漢字は象形文字から発達して形よりもその中の意味に重点を置いているのです。形からその意味がわかる象形文字は感字です。真実は事実そのままでなく意味が付け加わって心実になるのです。
事実は人の物を盗んだとします。盗んだ人は借りただけだと思っています。盗まれた方は盗まれたと思っているのです。盗んだ人は借りたと思っていれば借りた人になるのです。
お金を借りたが返さなかった人は、返す気持ちはあると主張して、無い袖はふれないと返さないのです。
事実は一つですが心実はその人毎にあるのです。
仕事が無い人に仕事を紹介しても、長続きしないのは雇う側と雇われる側の心実が違うからです。仕事が欲しいのではなく自分の居場所が欲しいと思っているのが雇ってもらう側です。
雇う側は自分の使い勝手が良くて安い賃金で働いてくれる人を求めているのです。つまり使える人を求めていて家族を求めているのでは無いのです。
居場所のある人はその居場所を守るために事実を認めず心実を優先させているのです。世の中は心実で動いています。事実と心実が一致していればコミュニケーションは円滑に進めることができますが事実と心実が入り混じってしまうと空想の世界になってしまうのです。
宗教は心実を対象にした学問です。科学は事実を対象にした学問です。哲学は事実と心実の関係を対象にした学問です。
物語は空想の世界ですが事実に近いノンフィクションから推理小説そして恋愛物語、空想物語、ポエムと心実に近寄っていくのです。
私は哲学が好きです。そして思想家で社会をデザインしたいのです。