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自分でも気づいていない傷を癒す𓈒𑁍‬

疲れてしまっているあなたへ。
こんにちは、じぞうといいます。

今日は、心身の不調で苦しんでおられるあなたに向けて、おそらくご自身でもはっきりと自覚されていない心の傷について。そしてそのなかでのあなたの素晴らしい頑張りについて、改めて気付き、少し元気になってもらえるようなお話ができたらと思い筆をとりました。
少々長くなりますが、怖い話ではないので宜しければのんびり読んでみてくださいね。

ご自身の心の傷、と言われるとまず一番に何が思い浮かぶでしょうか。
おそらく人生を大きく変えたつらい出来事や、今の不調の原因となるような物事など、いくつかのことが思い起こされるのではないでしょうか。なかには思い出したくないものも、もちろんあるかと思います。(ご無理はなさらないでください…!)
そういったものは、わかりやすい大きな傷としてよく目につく部分に残っているのかもしれません。

しかし、このように何か大きな「事件」としてご自身の記憶にあるわけではないけれど、不調を感じ始めてから、あなたの心にいつの間にかついてしまっている沢山の気付きにくい傷というものがあると考えています。

それは少し細かくなりますが、具体的にいうと「みんなが当たり前に出来ることができなくなってしまった傷」「家族や大事な人に、この気持ちやつらさを理解してもらえなかった傷」「人々の前で見られたくなかった自分を見せた傷」「専門家やお医者さんですら分かってくれないと思った傷」「親しかった人が離れていった傷」「誰からも愛されていないと感じた傷」「自分をコントロールできず自分自身すら信用できなくなった傷」「好きで楽しんできた事が苦しみに変わった傷」「必死でやってきた仕事や勉強を諦めるしかなかった傷」「努力しても一向に上向かなかった傷」「自分はもうダメかも、おしまいだと思ってしまった傷」…

それぞれに大小はあれど、挙げていくときりがないように思います。
そして、例えば「人が離れていく」ことだけでも人生の大きなショックになり得るのに、持病を抱えたりすると往々にしてこれらのつらいことが複数同時に起こったりする。

なのに、後から生じるこれらの傷は「不調の原因」として注目をされないので、ほとんどケアされることがありません。だからあなたの心と体をじりじりといじめ続けてしまう。そうして更に周囲や自分自身への不信感をつのらせてしまう。

そうした状態のなか、調子を崩してひとりお布団の中で横になるしかなかった時…あなたはどれほどつらい思いでいたことでしょう。
誰にも知られず、何度ひとりで涙を流したでしょうか。
目に見えない、誰にも拾われないつらさやストレスを日々じわじわと感じ続けて、自分の不調が何なのかわからず、そして分かってからも。一体どれほどの怖い思いをひとりで受け止めてきたのでしょうか。

いつまた調子を崩すかわからない不安のなか、勇気と体力を振り絞って、大丈夫なふりをして仕事や学校に行って。元気なふりをして友人に会いにいって。
どんな気持ちで外に出て、病院の待合室にいたでしょう。どんな思いで楽しげに街行く人々を見つめましたか。
どれだけ心を痛めてきたことでしょうか…

これまでのあなたの日々は、言葉では語りきれないほどの様々な想いや葛藤と、そしてそれらに負けまいとする頑張りの連続だっただろうと思います。

不調を経験していない人にとっては、これらのことってなかなか理解できないと思いますが、この頑張りって、日々精神面での戦い、体力との勝負、自分の限界への挑戦、またその戦略や微調整を全てひとりで繰り返し行っているまさにオリンピック選手のようなもの。彼らが試合の場に出て行く第一歩と、不調のある方が電車に乗ろうとする第一歩って、心のプレッシャー的には全然負けていないものがあると思うんですよ。
そもそもの不調があるなかで自分をどうにか保たせようとする動きって、大変なエネルギーなんですよね。

もし私が精神科の医師なら、あなたが診察室に入ってきた途端「途中しんどかった?よく頑張って来たね〜!」とハグで出迎えずにはいられない気持ちです。
ですが長く酷い不調を経験したことのない人には、この日々の猛烈な内なる戦いは全く理解されず、「あなたすごいよ」なんて言われることもない。
症状を話すと「えっ…大丈夫なの…?」と心配されたり、怖がられたり、「弱いね〜」と呆れられたり、意に反して「案外元気そうじゃん」と言われたりするようなことばかり。その度に少しずつ相手との距離ができ、そうしてまた、あなたの頑張りは数値化も言語化もされないまま、心に見えない傷がついていく。

だから今、今日ここで、あなたがとてもつらい思いをしてきたこと。
そしてそれに負けない力で、凄く凄く頑張ってきたこと。
それらを自分自身でも改めて気付いて、今一度あなた自身を「よくやってる!よくやってきた!!」って褒めてあげてほしいのです。

しばしばツイートでも言っていますが、あなたは他人に、病に、自分自身に、心底負けたことなんてたったの一度もなかった。
本当に立派に、戦ってきました。そして今も。
それは何よりも本当はあなたが一番分かっていると思います。思い出してみてください。よく頑張ってきたよね。
えらかったです。みんながみんなできることじゃないよ、本当に。よく耐えてきた。頑張った。すごい事なのです。

何かを治していく、よくしていくコツは、まずこうして「気づいてあげること」だと思います。ちゃんと知ること。
気がつけば、視点も気持ちも変わっていきます。具体的に変えられるようにもなります。

だからまず今ここで、これまでぼんやり隠されてきた悔しさ、悲しみ、つらさ、情けなさ、全てに一度「気づくことができた。光が当たって、浮かばれた」と考えてみましょう。
そして「自分はいつだってなんとかやってきたんだ。ダメなんかじゃなかった。」と知ってあげてください。それって本当のことだからね。

難しい人もいるかもしれないけど、一旦そのように考えてあげてみてくださいね。これだけのことを背負ってやってきたあなたは、本当にすごい人なんですよ。
小さくなる必要も、自分を卑下する必要もない。普通の人では到底できないような事を、繰り返しやってきました。
そしてあなたがこれらの見えない傷に手足を縛られなくなった時、目線が違う場所に向いた時。これだけのことに耐えてこられたあなたなら、持っているその素晴らしい力を、全く別の方向へ使って動き出していけるはずです。

これまでのあなたの傷は、あなたが気づいてあげたことで、そしてそれを「よくやった」と思ってあげることで、癒されていきます。
今日、今、沢山のつらさが癒されて、そしてそれらは経験としてあなたの支えになっていく。あなたの傷としてではなく、これからは力として存在します。あなたが気づいてあげたから。


そうやって、誰に助けてもらわなくても、あなたは自分で自分を救ってやれます。そしてそんなあなたはまた、自分自身と、誰かを想うことができ、誰かの大事な人になる。
これから、あなたはきっと大丈夫。

頑張ってきたあなたへ。
これからたくさんの幸せが待っているあなたへ。

じぞうより。


(写真:再び友情出演のお庭のバラたち)

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