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自然の恵みを身近に感じる!綿の栽培から収穫までのプロセスを解説

この花はなんでしょう?






正解は綿の花です。


綿は植物繊維の代表格。
植物繊維とは、天然繊維に分類される繊維の総称です。
綿の他に、リネン・ラミー・ヘンプなどの麻も植物繊維に分類されます。


今回の記事では、綿の栽培から収穫までの流れを紹介します。

綿と言えばこんなイメージを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。

綿花から収穫した綿


綿花は成長し花を咲かせた後、コットンボールという実を付けます。
そのコットンボールが枯れて弾けると、中から白いあのふわふわのワタが出てきます。

弾ける前のコットンボール
弾けたコットンボール


収穫したワタには、中に種が付いています。
この種は翌年の種植えに再利用する事が可能です。
ワタと種を分離する作業は、現代では機械が使われます。
(この工程はジンニングと呼ばれます。)

ジンニングマシンの投入口から綿を投入する
内部にはワニ革のベルトが回転しており、ワタと種を分離させる
分離された種
分離されたワタ

写真の通り、ジンニング後のワタは綿カス・不純物がたくさん付いている状態です。
このまますぐに紡績(ワタ→糸にする工程)にかけられるわけではなく、洗いをかけたり、天日干しにしたり、時には漂白をしたりします。
(これらをそのままにしておくと、糸にした時・製品にした時にクレーム・B品の原因となってしまします。)

また綿は一年草なので、種植え→収穫を毎年繰り返します。
衣料品においてもっとも多く使用されている綿は、現在では工業用途としては日本でほとんど生産されていません。
たまにテレビなどで見るような、インドや中国などの広大な土地で栽培され、収穫されたものが世界的に使用されています。
明治時代では日本各地(特に西日本地域)でも、白い綿花畑の風景が見られたそうです。
農業と強く紐づいた植物繊維は、近年日本でも再注目されており、国内での綿花栽培活動も増えてきています。
しかし、圧倒的な労働集約的産業である為、人件費の低い国で大量に作られた原料と比較すると、国産綿花はコストが高すぎる原料となり、工業製品としては成り立ちにくいのが現状です。

姫路の国産綿花畑

そんな綿花は自宅で栽培する事も可能です。生育も難しくはない為、まずは手軽に育ててみるのも良いかもしれません。


別の記事でまとめますが、綿花にも「品種」があります。
繊維の長い・短いや均一・不均一など、品種によってさまざま。
例えば最高級品種である「シーアイランドコットン」、UNIQLOで有名な「スーピマコットン」などは一般消費者の方でも一度は聞いたことがあると思います。
あれが綿の品種です。

ちなみに、和綿というものもあります。
和綿はコットンボールが下を向き、はじけたワタも下にこぼれ落ちるようなはじけ方をするという(日本らしい?)ユニークさを持っています。

下向きに弾ける和綿



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