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なぜか評判だけはいい。

私は昔から、人からの評判はいい方だ。

特に小学生の頃、友達のお母さんからの評判がよかった。

真面目で頭が良いと思われていた。

なぜだろう。

実際はそんなことないし、よく追試も受けていた。

私の勝手な憶測だが、小学生の頃は大人しく、読書や絵を描くのが好きなインドア派だったからかもしれない。

そんな私は、実際不真面目で間抜けな小学生だった。

図工で動物の首振り人形を作る時間があり、みんなが可愛いウサギやクマを作る中、私はパンダの顔に赤い絵の具を間違えてつけてしまったことから「アボリジニパンダ」という可愛げのない謎の作品を完成させた。

家庭科では、エプロンのポケットに張り切って刺繍を施したら、ポケットとエプロン本体を縫い付けてしまった。巾着を作る宿題が出た時は、他の宿題が終わらず全てお母さんにやってもらった。

個人研究という長期にわたる大掛かりな調べものをした時は、ほとんどお父さんの作品と化した。

夏休みで旅行に行った時は、帰りの飛行機の中で溜めに溜めた宿題を半泣きでやっていた。毎日1日ずつ塗りつぶすラジオ体操の塗り絵を最終日に一気に塗りつぶしたり、絵日記を、字の感じや鉛筆の濃さを変えて一気に書いたりした。

全く真面目だったことなどない。

しかし、人は私を真面目でいい子だと思っていた。

今も私の第一印象をそのように捉える人は多いと思う。

いいことなのかもしれないが、後からがっかりされるのも嫌だ。

確かに根っこは真面目だし、自分の好きなことに関してはとことん頑張れる。だが、好きでなければ全くやる気が出ない。

そういう人だ。

まぁ、そんな自分を変えることは出来ないし、変えるつもりもない。

こんなんだから、私の中身はなかなか大人になってくれないのである。


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