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根拠のないプラス思考:乳がんと診断されて【番外編】

「まさか自分がなるとは思わなかった。」

癌になった人が言っているのをよく聞きますよね。
タレントの堀ちえみサンや、芸人おぎやはぎの小木さんも言っていたと記憶している。

私も思っていた。「私は癌にはならない」と。
でも、その言葉の意味というか理由は人とは違うだろう。闘病記の中でも書いた通り、私は生まれてから今まで、いろんな病気を患ってきた。

その病気の多くは珍しいもので、性別や年代、発症場所が「珍しい」と先生からよく言われた。
病気ばかりしているものだから家族や友人達も慣れっ子というか…。心臓の手術をした時は
「今回は心臓?😰次は脳とかやめてよ💦」
と言われ、私自身同じこと(次は頭?!)と思った😅

そんな私だから2人に1人が癌になり、10人に1人が乳がんになると言われると
「癌はメジャーなもので、誰でも患うもの」
⇒だから「私は癌にはならない」

と本気で思っていた。なんとも都合の良い変換(解釈)だ。

だから乳がんを告知された時に思った。
「え?私も癌になるの?」と。

なんか自分が無敵とでも思っていたのか?という思考だけど、まさに無敵だと思っていたのかもしれない。
病気が近くにあり過ぎて、新たな病気に出会う度「なんとかなるでしょ!」という根拠のないプラス思考で生きていた。
根拠のないプラス思考は私が生きていく上で必要なものだった。でも今回ばかりは全面的に逆効果だった。
この「根拠のないプラス思考」の誤変換によって「癌になること」は想定外で生きていたから、「乳がん」を受け入れることは簡単には出来なかったし、「人生最大のピンチ」とさえ思ったのだ。
今まで持っていたはずの「根拠のないプラス思考」が治療が始まっても全く発動しなかった。

noteで闘病記を書き始めた時、「「乳がん」は本当に人生最大のピンチなのだろうか?」と疑問に思った。手術も放射線治療も抗がん剤治療もなんとか乗り越えたし、痛みや違和感がありながらも今の日常には笑う瞬間、楽しいと思える瞬間がちゃんとある。
ホルモン療法は継続中で、闘病が終わった訳ではないけれど、この状況って人生最大のピンチではない…よね。

相手が癌であってもなんとかなる!よね。

ようやく「根拠のないプラス思考」が復活している。

もちろん今回の経験で、「根拠のないプラス思考」と「都合の良い解釈」は違う…と自分を戒めた。
良い事も悪い事も可能性がある。「絶対」なんてことはないのだから。だからこれからも悪い事があるかもしれないと覚悟をもって、もしその時が来たらいつもの「根拠のないプラス思考」で乗り越えよう😊

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