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術後1日目:乳がんと診断されて【11】

「明日は足から採血やねー」と言われてから、不安な気持ちに襲われる。

「足」って足のどこよ!?
絶対痛いやん!あー、明日の朝が嫌だ。

前にも書いたとおり私は血管が細く、採血も難しい。左腕にピンポイントで【ココッ】って所があって、いつもそこを指定して看護師さんに頑張ってもらっている。なのにその頼みの綱を今後は使えないなんて。

ただでさえ眠れない病院の夜。
悪いことばかり考えてしまうから、少しでもポジティブ思考でいかなければ。

今繋がっている右腕の点滴が外れたら、また右腕のピンポイントを見つければなんとかなるか!

なのに眠れない夜はネガティブ思考を生み出す天才。気づけば悪いことばかり考えてしまう。

万が一今後右胸も乳がんになって、リンパ節に転移して、左と同様にリンパ節郭清したら…右腕も使えなくなるやん!
検診の採血はどうする?
もしまた手術することになったら点滴はどうする?点滴も足から⁉︎

グルグルグルグル…そんな事を考えてたら朝になった。


採血は朝食前に行う。
足からの採血は足の甲だった。
「pandaさん採血ですねー。ごめんやけど足からねー。」と看護師さんが準備を始める。
まずは両足の甲をさすって見る。
「んー、見えないねー。」
左・右・左・右、見比べる看護師さん。
「右かなー。。」と言いながらアルコール消毒。
「チクッとしますよー」

痛ッ‼︎

痛みで足がビクッと動く。
昔、理科の授業で習った「反射」ってやつだ。
ギュッと力を入れて我慢したが
「ごめんね、一回抜くねー。」と看護師さん。

失敗だった。

腕でも難しいのに、足じゃ当然難しいよね。やっぱり看護師さんには申し訳なくなる。

「ちょっと待っててねー」と看護師さんが部屋を出ていく。そう、助っ人を呼びに。

数分後にやって来たのは看護師の中村さんだった。そう、入院初日に点滴を入れてくれた看護師さん。
「pandaさん足からかぁー」

「はい、またまたすみませんー」と謝る私。

中村さんも首を傾げながら私の足の甲をさする。そして
「ここでいけるかなー。チクッとするよー。はい、いけたよー。」

流石です!

痛いのは痛いけど、無事に採血終了。

この日から3日間、足からの採血が続いた。。。

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