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義理チョコ制度を止めた時に気づいたこと

「続いてきた事を止める」

これが「“続けてきた事”を止める」だったら少し話が変わってきますよね。国語の授業で習った「自動詞」と「他動詞」の違いでしたっけ?

続けてきたのは自分だから、止めようと思えばその一存で止めれば良い。

でも続いてきたことは自分以外の意思があって、もともと在るところに自分が入っていった…ということもあります。

「こんなの要る?」と思っても、すぐには口に出さない。環境とか人間関係とか?一応空気も読んだりします。

例えばバレンタインの義理チョコ問題。

バレンタインに好きな人へチョコをあげる…というのは良いと思います。
家族にあげるのも、友達にあげる友チョコも。
義理チョコだって日頃の感謝の気持ちを添えて贈る事を否定するつもりはありません。

「贈りたい」という気持ちがあるのなら。


私が今の会社に入社した頃、「義理チョコ文化」がありました。

部内に居た女性社員が

👩🏻‍🦱「私がまとめて買ってくるから、あとでお金徴収するねー。」

🐼「は、はい。。」

周りには意見する人もおらず、例年そんな感じの義理チョコ制度が続いているようでした。

部内の女性一同からって事で用意するのかな?と思ったのですが、違いました。

部内の男性1人に1つずつ用意されていたのです。
例えば部内に女性5人、男性10人居たとします。5種類のチョコ×10個をその社員さんが購入し、
👩🏻‍🦱「これ、皆んなからです〜❤️」
と男性社員1人1人に渡すんです。

私たちはお金を👩🏻‍🦱に払うだけ。
私がどんなチョコを選んだことになっているのかさえ分かりません。まさになんの気持ちもこもっていない義理チョコの出来上がり…。もらった人たちの反応も分かりませんし、どう思われていたのかも分かりません。
1ヶ月後にはお返しをいただきましたが、申し訳ない気持ちだけが残りました。

そしてこの方法、結構な出費になるんです。👩🏻‍🦱は正社員でお金に余裕あり。義理チョコなのにしっかりした物を独断で選定される。それを10個って…😩

この悪しき義理チョコ制度は👩🏻‍🦱が退職するまで数年間続きました。

👩🏻‍🦱が退職して、すぐにこの悪しき習慣は止めました。
その年からチョコレートを渡すのは個人の自由。今まで通り全員に渡しても良いし、渡さなくても良い。仕事で関係性の深い人にだけ渡しても良い。判断は自分でしましょう。と。

私はひとまず所属長と、仕事でお世話になってる同僚に渡すことにしました。

しっかり顔を合わせて感謝の気持ちを伝える。

そこで初めて知ったことがありました。
・義理チョコなのにとても喜んでくれる人
・「嬉しいんやけどお返し用意するのがねぇ、、」と困り顔の人
・「甘いものは要らない」と正直に言ってくれる人

こうやって実際の反応を見たら相手が何を求めているのか分かるんですよね。義理チョコ問題の被害者は「あげる人」だけじゃなかった。
「もらう人」だって困ったイベントだったんですね。

それからは相手の顔を見て、感謝の気持ちの伝え方を考えました。その人に合った方法を。

あれから約10年。

事務所に義理チョコ問題はありません。


バレンタインの今日、帰宅後に自分の好きなホワイトチョコを食べています😋


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