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京都の秋、一時を超える記念碑

NO.195
今日は京都の美しい秋を背景に、時を超えて語り継がれるべき歴史的な場所を紹介します。

この写真に写っているのは、京都に都が移されてから1100年という節目を記念して建立された「平安遷都千百年紀念橖」です。

この記念塔は、明治28年(1895年)に行われた平安遷都千百年紀念祭の成功を称えるため、明治35年(1902年)に建てられました。

建立者は、当時の社会の要職を務める西村捨三(元大阪府知事)、内貴甚三郎(初代京都市長)、村藤兵衛(元衆議院議員)の三氏です。

もとは平安神宮の北側に建てられていましたが、後に現在の場所である比叡山延暦寺の麓に移設されました。

記念塔


塔の高さは18m48cmに及び、その姿は明治時代の京都の勢いと意気を今に伝えています。

塔には碑文が刻まれており、前天台座主妙法院門跡大僧正寂順によって記されたものです。

塔の形は、延暦寺にある塔の相輪を模しており、平安京の創建者である桓武天皇の大いなる計画と、伝教大師最澄の教えの偉業を讃えています。

この碑文を読むと、小松宮彰仁親王がこの塔の建立を喜び、題字を賜ったことが分かります。


塔は、京都の繁栄と長寿を願う願いを込めて建てられたのです。

秋の紅葉が彩る今、この場所から、歴史の重みと自然の美しさの両方を感じ取ることができます。

訪れた方々は、ただその美しさに感動するだけでなく、この塔が持つ物語と、京都がこれまで歩んできた歴史の一端に思いを馳せることでしょう。

そして、私たちが今立っている地が、いかに多くの物語を紡いできたかを実感できるはずです。

俳句を考えました。

秋深し古都を彩る塔静か

あきふかし ことをいろどる とうしずか

意味: 深まる秋の静けさの中で、古都京都を美しく彩る記念塔が、歴史の重みと共に静寂に佇んでいる様子を表しています。

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