「そのラテン語は教会ラテン語なのか、古典ラテン語なのか」
⚫︎読書期間
2024年4月前半〜9月後半にかけて
⚫︎手に取ったキッカケ
紀伊國屋書店新宿本店で平積みになっていた。東京で本を爆買いした時の1冊。ヤマザキマリさん推薦!!デカデカと帯に書いてある。気になる。気になりすぎる。分からない英単語が出てきたら、語源を引くのが最近の習慣でもあるので、読んでみようと思った。
⚫︎世界史、政治、宗教、科学、現代、日本…
章立てからして大好物である。好きなものから並んでいて最高だ。世界史の章は一気読み。「リズム」「アルゴリズム」からギリシア、アラビア、ラテンが繋がっているところを解き明かす部分。ギリシャローマの知的財産が一度、イスラム世界に伝播し、ルネサンス期のヨーロッパに再流入して花開くことは歴史の知識としてよく知っているが、そのような伝わり方をした分野がどの部分か、語源からより詳しく知ることができる、という気づきを得た。政治の章では、ラテン語と政治用語のかかわりの深さに驚いた。宗教の章で印象的だったのが、パッションフルーツ=クダモノトケイソウ、だったこと。花の各部がキリストの磔刑を連想させる=受難の花、なんて発想はまるでなかった。驚きいっぱい。
⚫︎「そのラテン語は教会ラテン語なのか、古典ラテン語なのか」
夏休みに、朝の9時半から17時までひたすらビブリオバトルを行う、という気の狂った酔狂なイベントに参加し、紹介したのだが、そのときに受けた質問がこれ。「教会ラテン語」の意味が分からなかったのだが、中世ラテン語とほぼ同義なのだな、と発表後に調べて分かった。「古典ラテン語っす、パイセン!」
⚫︎コメダ珈琲店をラテン語化すると…
コメダ珈琲店の創業者は加藤さんであった。「コメダ」の名称は創業者の家業が米屋で「コメ屋の太郎」に因んでいる」そうだ(wikipediaより)。ということは、「コメ屋の太郎が作ったコーヒーショップ」をラテン語化すれば良いのか。まずは英語化すると「Coffee shop created by Taro the rice shop」だ。さらにラテン語化すると、「Capulus tabernam a Taro rice tabernam creatum」らしい。Google翻訳によると。しかし、店内にそのような装飾はなかった…ディズニーランド同様、いつかどこかのコメダ珈琲店に登場して欲しいものである。微妙に内装が違うのだから、1店舗くらい、ラテン風があってもいいよね。
⚫︎ラテン語さん、ありがとう!
このようなアホなラテン語遊びも楽しませてもらい、何より本を楽しく読むことができました。ラテン語を習いたくなったか…というとそこまではいかなかったけれど、少なくともあらゆるところに、ラテン語が潜んでいて、少なからず私たちの生活に影響を及ぼしている。そんな発見をくれた1冊に感謝です。むしろ、英語勉強したいかな、今は。語学全般への好奇心をくすぐってくれる良書でした。
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