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在宅介護*観察日記『義母帰る』

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要介護4(→5)の義母(90代)が特養からまさかのリターン。同居の義父(90代)はアルツハイマー型認知症が進行中。再びの在宅介護は夫(60代)が中心。老後ノープランの義父母を、引…
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#誤嚥性肺炎

no.27 義母、空へ還る(その2)義母とわたし

8/21(月) 義母の体温は高めを推移。 37.8℃ →37.5℃ →37.7℃ 朝:経口補水液ゼリー 50cc弱  昼:ハイカロリーゼリー 1個 夕方巡回のヘルパーさんによると、義母に声掛けをしたけれど、目をこちらに向けるだけで、返答がなかったとのこと。 義母は、いつもの「ありがとうございます」が言えなかった。 夜、経口補水液ゼリーをスプーンにのせ、口元へ持っていくも、拒まれる。 「せめてひと匙でも」とスプーンを押し込む。が、よほど嫌だったのだろう。 スプーンをくわえ

no.26 義母、空へ還る(その1)

義母の介護を通して、実感したことがある。 ひとつは、看取り期に入ると「食べられなくなる」というより、 「呑み込めなくなってしまう」ということ。 義母の場合も、呑み込む力が足りないために、いま食べたものがノドの奥から先へ進まず、行ったり来たりしていた。 もう一つ。 在宅介護は、ふだんの暮らしの傍にあるのだな、ということ。 在宅介護をしている間も、私は仕事に行き、夫は家事をし、義母の食事の介助をしていた。 義父は義母のとなりで、いつものように、大音量でテレビを観ていた。 宅配

no.25 義母、誤嚥性肺炎になる(その3)

8/19(土) 8 : 30 往診あり。 昨日からの点滴と酸素吸入の成果であろう。義母の体温は平熱まで下がり、呼吸も落ち着いたように見える。 医師が義母の肩に手を置き、耳元で 「〇〇さん、頑張りましたね、もう大丈夫ですよ」と声を掛けると、 義母は、ゆっくりと絞り出すように、 「ありがとうございます」と言った。 かすれた、小さな声ではあったけれど、それは久しぶりに聞く、義母の声だった。そして、私が最後に聞いた、義母の言葉になった。 診察の後、医師は感心した様子で、 「三十

no.24 義母、誤嚥性肺炎になる(その2)

8/18(金) 急遽、午前中だけ休みをとった。 理解のある職場に感謝。 夫は「休まなくても良いのに」と言ったのだが、本心とは思えない。 昨晩は「おばあちゃんが死んだら困る」と、狼狽えていたのだ(*_*) それより何より、私は医師の話を直接聞きたかった。 朝、義母の様子を見に行く。 点滴をしている側の腕の、とくに肘から下が水風船のように膨れあがっていた。大丈夫なのだろうか。 (なんと言うか、ポパイみたいになってる…) 医師が来るまで、義母の傍で待機しながら、巡回のヘルパーさ

no.23 義母、誤嚥性肺炎になる(その1)

8月17日木曜日。 仕事から帰ると、家の中の空気がいつもと違う。 何やら嫌な予感がする。 案の定、夫はとても不機嫌だった。 私の顔を見るなり、 「今日はもう、大変だったんだよ!」と言った。 (な、なんだよ、いきなり) 深呼吸をして話を聞く。 聞けば、義母はデイサービスに行ったものの、すぐに帰されたのだそう。 (これで2回目) 今月に入って、義母の体調は不安定になっていた。 時々38℃台の熱が出て、そのときは解熱剤を使うのだが、下がりきらずに微熱が続くこともあった。汗をかく

義母、峠を越えることができました。医師も「お母さんは強い方です」と感心しきり。とはいえ、体の機能はギリギリの超低空飛行。「毎日が寿命と思ってください」とのこと。スキのボタンで応援してくださった皆さま、ありがとうございました。心強かったです。詳細はまた、noteでご報告します🌻

義母が誤嚥性肺炎に。医師は、義母がどこまで持ち堪えることができるかにかかっているとのこと。わからんけど、焦る。深呼吸、深呼吸…