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FUKUKOZY
2018年6月21日 00:59
「二笑亭を見終わって、私は夕べの賑やかな街に出ても、私の頭には、何か鉄製の大きな〈たが〉が、はめられたように重苦しかった。我が家に帰ってきても、二笑亭の、度はずれた鉄材や石材を奇怪に用いた〈形〉を思い出すと、私の頭には、その狂える形が、不快に、重く、のしかかってきた。目をつぶっても、私の眼底には、妖気を含んだ残像が、おののき浮かんできて、身震いした。」建築家・谷口吉郎による〈二笑亭〉についての文