オードリー・タン デジタルとAIの未来を語る/【読書report】
第一の感想は、オードリー・タン以前に、私は現代台湾を知らなかったということ。
「テクノロジー界の異才」とされ、15歳で起業、18歳で渡米し、シリコンバレーで起業、33歳で引退し、アップル社や大手ITメーカーでデジタル顧問を務める…云々、という目のくらむような経歴があるのだが、語り口は淡々としておりやわらかい。日本の、そういう新進気鋭なタイプの若者(オードリーは若者、ではないが)にありがちな、尖った感じがなくて、「特別なことは何もしていないし、何かを否定したり批判することにも関