叱る依存が止まらない【読書report】
この本で、私は長年ちゃんと説明できずにいたもやもやが2つ解けて、頭が整理された気分になった。
なので、読書感想と言うよりも、自分の整理のつもりでreportします。
一つ目
「理不尽に怒られることなんて社会に出れば山ほどある。多少理不尽に怒られることくらい我慢できる子に育てた方がよい」という論理に、「違う」と感じながらも、十分反駁できないもやもや。
→ つまり、「我慢できるようになった」というように見える姿は実は、「学習性無力感」という現象であったということ。
確かに「馴化」と言って、どのようなストレスにも慣れが生じてしまうものだが、これは「無力感」に慣れて行っているということであり、「強くなっている」わけではないということ。叱られることに馴れてしまった人は、努力したり試行錯誤することができない人になってしまうということだ。(それでさらに叱られる…という悪循環になりそうだ)
二つ目
「依存」と「ただのやりすぎ」との違いを説明することが難しいもやもや。
つまり、「依存」とは単にその対象にはまっている、という状態だけを指すのではなく、その背景にある「何らかの欲求不満」とセットになっている概念だった、ということが再認識された。
そういう意味では、単に「辞められない」状態だけでは、依存と認定するには不十分で、それにはまることでニーズが満たされている、という状態であることが必要だということ。
とってもわかりやすかった。
さらにこの著者は、発達障害の子どもを対象に学習支援を行う法人を立ち上げてもいて、色々な面で、自分の興味関心と重なることを精力的に行動に移している…ということがまた、共感を呼んだ。
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