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超簡単に擬人化美少女キャラクター1枚絵を連作する方法

オリジナル記事掲載日:2020年1月2日

2020年1月
「和菓子擬人化106人展」へ
出品するにあたり、
和菓子を美少女へ擬人化しました。

今回の作品を作るにあたって
「どうやって簡単に
3キャラの擬人化をしたか、
そして1枚絵の構図を考えたか」

を解説します。

まず直感で擬人化するものを決める

たまたま「和菓子擬人化展」の
募集を見つけ、しかも
「擬人化するお菓子を
最初に決めておいてください」
というお達しがあったので、

最初に
・練切
・金平糖
・餡蜜(あんみつ)
の3つを決めたのですが…

最初にガツンと
擬人化するものを決めると、
あとでめちゃくちゃ

描きやすいとわかりました。

キャラの輪郭も世界観も
決まっていない内から
「とりあえず、
これとこれとこれ」
と擬人化するものを決めると、

難しいことを一切考えず、
直感で好きなモチーフを
選ぶことができます。

「直感で好きを選ぶ」
創造性を高めるのに
ものすごく大事なんですね。

筆が進まない原因のひとつが
「余計なことを考えすぎ」
だとわたしは考えています。

「好きじゃないものも
描けるようにならないと
プロとして仕事がもらえない」
とか、
「世界観をきっちり考えた上で
そこに合わせたモチーフを
綿密に選ばなきゃ」
とか、どうでもいいです。

実際、どうですか?
余計なことを考えすぎて、
何も描けなくなってしまう
ことはありませんか?

下書きで止まって清書できない。
そもそもラフも描けない。
みたいな。

筆が早くなりたかったら、
好きなものをとにかく描いて、
「好きなものの
プロフェッショナルになる」

のが一番いいのではないでしょうか。

趣味で描くのも同じです。
「好きなもののプロフェッショナル」
になれば、とにかく早く
描けるようになります。

もちろん
「嫌いなものを無理やり
修行のように描いて
上手くなった人」
もいるとは思いますが、
これから一生幸せに
創作活動を続けていきたいなら、
やめたほうがいいと思います。

優秀なデザインを研究する

絵が上手い人のことを
「何にも見ずに描ける人」
とか
「何にも見ずにポンポンと
頭の中から自然に発想が浮かぶ人」
だと考えている人、
多くないですか?

わたしの好きな本
「仕事は楽しいかね?」
にこんなセリフがあります。

「新しいアイデアというのは、
新しい場所に置かれた
古いアイデアなんだ。」

デイル・ドーテン, 野津智子 訳. 「仕事は楽しいかね?」. きこ書房.

過去、画期的なアイデアを
生み出した人が、
何からも着想を得ずに
ただ自分の頭の中だけで
思いついたとは考えにくいです。

ましてや、芸術家、
イラストレーター、クリエイターが
これだけ山ほどいる現代で、
“何も見ずに思いつく”
ことはほぼ不可能です。

ならばもう、人が作った
優秀なデザインを
研究するのが一番
手っ取り早い。

このキャラクターの外見は
「なぜ」人気なのか?

このキャラクターは
「なぜ」好かれているのか?

このキャラクターを見ていて、
自分が「可愛い」と思う
ポイントはどこか?

「これは〇〇の擬人化だな」と
すぐ認識できるのはなぜか?

過去に作られたそのアイデアを、
「新しい場所」つまり
自分の作業机(モニター)へ
置けばいい。

そのまま置くと
「パクリ」になってしまうので、
複数の“古いアイデア”を
組み合わせて
“新しいアイデア”を
作るんです。

キャラの性格と関連性を考える

デザインと色がなんとなく
頭の中で決まったものの、
わたしの手は
「練切ちゃん」
を描き終わったところで
ふと止まりました。

このままではぜんぜん
おもしろくない。

練切ちゃんを自分好みの
キャラクターにしすぎたせいで、
他のキャラクターに
愛が注げなくなって
しまったのでした。

さてどうするか。

突然ですがわたしは、
中学〜高校生時代
ギャルゲー(※)にめちゃくちゃ
ハマっていた過去があります。

(※ギャルゲー…
周囲の美少女を自分のものにするため
四苦八苦するシミュレーションゲーム。
主人公はさえない男子学生で、
学園ものであることが多い。
登場キャラの7割くらいが、なぜか
最初から主人公に好感を持っている)

そのギャルゲーで、
「外見はさして好きじゃないけど、
攻略対象にしているうちに
めちゃくちゃ好きになった」

ということがありました。

そうです。
人は外見が100%好みじゃなくても、
中身が好みであれば
好きになることができるのです。

多分。しらんけど。
とりあえずわたしはそうです。

あとわたしは、
自分の好きな女の子を
好きな女の子とは仲良くなれます。
多分。多分そのはず。

ということで、残り2キャラの性格と
関連性を決めることにしました。

(実は既出したラフの横に
ちょこちょこ書いてあるけど、
後から書き足したものなので
気にしないでください)

金平糖ちゃんはふだんボーイッシュだけど
実はかわいいものが好きで、
女の子らしい格好も大好きです。

なので3キャラのうち一人だけ
袴じゃない普通の着物を
着せることにしました。

だけどそういう格好を人から
「可愛い〜!」と言われると
めちゃくちゃ恥ずかしがります。
場合によっては怒っちゃいます。
そんなところが可愛い。

抱っこしているうさぎは
どう見てもぬいぐるみだけど、
多分生きていることにしました。

そして実はこのキャラから名前を決めました。
糖平 金(あめひら・こん)。

他の子から「金(こん)ちゃん」と
呼ばれている情景が目に浮かびました。

過去に絶対
「金(きん)ちゃん」と呼ばれて
からかわれたことがあるはずだ、
とニヤニヤもしました。

「可愛い〜!」と言われて
恥ずかしがるキャラを引き立たせるには、
「可愛い〜!」とからかうキャラが必要です。

本当はそういうおっさんキャラが
ものすごく好き
なのですが、
今回は「仲良し美少女3人組」
という感じにしたかったので、
あんみつちゃんに
そのおっさん部分を
担当してもらうことにしました。

シャイガールの恥をさらに
強くするアイテム。
それはカメラ(写真)です。
ということで、写真をバシャバシャ
撮りまくるキャラになってもらうため、
カメラを持たせました。

あと「可愛い女の子の写真を
撮るのが三度の飯より好き」
という設定を加えました。

最初に作った練切ちゃんは
ぽやーっとしてる子なので、
一番写真を撮られるのは練切ちゃんです。

そんな風に性格や関連性を作っていくと、
ポーズや色、アイテムなどが
どんどん決まっていきます。

気づいたら3連作が
描き終わっていました。

擬人化キャラを超簡単に作る方法とは

・古いアイデアを組み合わせて
新しいキャラクターを作る


・キャラクターの性格や
関連性を決める


・とにかく楽しんで作る

以上です。

実はこの3枚を制作する時期、
他の仕事が急に増えたので
超短期間で制作したのですが、
楽しく作ったので
普通に間に合いました。

「手が遅い」
「なかなかできない」
「いつも〆切を破ってしまう」
という方は、まず

「なにか面白くないことを
自分にやらせていないか」

を振り返るのがいいと思います。

おもしろくないから、
手が遅くなるのです。

自分をもっと楽しませ、
面白がらせながら
創作していってください。
ごきげんよう、さようなら。

* * *

今回ご紹介したイラスト、
本当はハガキサイズです。

現在はオンラインショップで
販売しておりますので、
気になる方はご覧くださいませ〜。
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