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自分が踏み出せないのを境界性パーソナリティ障害の人のせいにするなよ

私の経歴もあって、当カウンセリングは「境界性パーソナリティ障害」に関するご相談をいただくことが大変多いです。

※私の経歴↓

さて今日はそんな「境界性パーソナリティ障害」当事者の“周囲にいる人たち”に向けたメッセージを記事にします。

自分が踏み出せないのを、
境界性パーソナリティ障害の
人のせいにするなよ。

相談に来られる“周囲の人”、なぜか新しい一歩を踏み出そうとしている人が多い

のっけから強めのメッセージを書いてしまいましたが、まあ別に喧嘩を売りたいわけじゃないんですよ。聞いてください。
聞きたくなかったら画面を閉じてください。

私のカウンセリングには、境界性パーソナリティ障害(らしき)人の恋人・兄弟姉妹・親・夫・友人……といった“周囲の人”が相談しに来られます。

その方々の多くが、

・起業を目指している
・転職を考えている
・引越しを考えている
・昔叶えたかった夢を改めて叶えようとしている
・今の仕事のさらなるレベルアップを考えている

など、とにかく【新しい一歩を踏み出そうとしている人】がことごとく多いのです。

分母が少ない時は「まあ、偶然かな」と思っていましたが、さすがに多いので「偶然じゃないのでは?」と感じてきました。

偶然じゃないとすれば、なぜそんな共通点が生まれるのか……?
その答えを導き出すヒントは、人間誰しもが持つ「恐怖」でした。

新しい世界への恐怖を真正面から見るのが怖い

人にはあらゆる恐怖・不安を回避しようとしてしまう本能があります。

この記事でネタにした「成功回避理論」もそのひとつですね。
 ↓

回避しようとする本能というより、「現状を維持したいという本能」と言ってもいいかもしれません。

何か新しい一歩を踏み出そうとすれば、現状の生活をそのまま続けることはむずかしいです。大なり小なり、何かが変わるはずです。

そしてまだやってみてもいないので、何がどう変わるのか未知数なのです。
だからめちゃくちゃ怖い。

なのでその恐怖や不安から目を背けたくなるのです。

だいたいの人はダサくなりたくない

そこで素直に「怖いので挑戦しません」と言えればいいのですが、多くの人が「それはダサい」と(たぶん無意識に)思っています。

ダサくならないために何をするのか。

ダサくない、もっともらしい理由・原因を作り出すのです。

それが「身近にいる境界性パーソナリティ障害の人の世話(あるいは心配)」です。

境界性パーソナリティ障害の人は他人をジャイアントスイングで振り回す天才ですから、ていのいい理由としてもってこいです。

「心配で目が離せないから」
「彼女を放っておくと暴れるから」
「鬼LINEしてくるから」
「まずあの子が治ってからじゃないと……」

などなど言って、自分が向き合うべき恐怖や課題から目を背けるのです。

あの困った状態を話せば、周りも「それはしょうがないね」と言って納得してくれますからね。

納得しないのは、私のような元・境界性パーソナリティ障害当事者の、ひねくれたカウンセラーだけです(笑)。

私はよく思います。
「境界性パーソナリティ障害の人を言い訳にしないでくれます?」と。

とはいえ、これは悪いことではないです。
境界性パーソナリティ障害の人を言い訳に使いたくなるのは、彼(彼女)らは本気で何かを新しく踏み出そうとしている、ということですから。

踏み出す必要のない人は逃げ出す

境界性パーソナリティ障害(らしき)人と関わる人でも、逃げ出す人と逃げ出さない(逃げ出せない)人に分かれるのが、昔からずっと謎でした。

ちなみに私の元カレとかは大体逃げ出してました。
今思えば、彼らは特に何か新しいことに踏み出す必要がなかったんじゃないかと思います。だから、「言い訳」が必要なかったのです。

境界性パーソナリティ障害の人にずっとずっとこだわってしまう人たちは、何か自分を大きく変えようとしている。でも怖い。
だから「言い訳」が必要で、当事者の彼(彼女)らを見捨てられないんじゃないでしょうか。

というのはあくまで私の個人的な推測ですので、もちろん別の事情や心理も複雑に絡み合っているのでしょうし、信じるか信じないかはあなた次第です。が、そんなに大ハズレでもないんじゃないかなー、と考えています。

どちらにしろ私のカウンセリングでは、当事者ではなく「周囲の人」が来た場合、まず自分の問題に目を向けてもらうように努めます。

あの人やあの子の問題に注目しても、何にも変わりませんから。
自分が変えられるのは、自分自身だけです。

それでは本日はこの辺で。
ごきげんよう、さようなら。

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