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年上男性に「ウザいキモい」となってしまう女子の気持ちを考察してみた

私のカウンセリングは境界性パーソナリティ障害という、女性に多い精神障害を主に扱っているためか、年下彼女から突然ナゾに「ウザい」「キモい」「二度と連絡してくるな」と言われてしまった年上男性からのご相談がまあまあ多いです。

そう言われて精神を病んでしまい思わず迷惑行為(盗聴・盗撮・GPS追跡など)をしたくなってしまう人もいますが(犯罪ダメゼッタイ)、基本的に彼らは「良かれと思って」「彼女を助けたくて」生きている人が多いのです。
なぜ、こんなすれ違いが起きてしまうのでしょうか。

彼らの良心が歪まないために、また、鬱憤を抱えた女子たちに「うわ〜、わかる、あるある!」とスッキリしてもらうために、この記事を書くことにしました。どなたかの参考になれば幸いです。

カウンセラーに見せる態度=普段の人間関係の態度

カウンセリング(心理)の世界では、このような言葉があります。
「カウンセラーに見せる態度は、普段の人間関係で行なっている態度である」

ほとんどの相談者さんは「カウンセラーさんだからこういう話をしているんだ」「いつもの態度とは違う」と思い込んでいますが、人はなぜかカウンセラーに対してついつい普段の人間関係でやっているのと同じ態度を取ってしまうのだそうです。

実際に私もカウンセラーとしてお話を聞いていて、「この人はきっと普段も周りの人に対してこういう態度なんだろうな」と思うことが度々あります。

特に私は自分が過去「境界性パーソナリティ障害」当事者だったので、それに近しい傾向がある彼女をイラつかせたであろう態度は敏感に察知します。
一体どういうものがダメだったのでしょうか。早速みていきましょう。

1.教えてあげる系

非常によくみられるのが「知らないでしょう? 教えてあげるよ」系の態度です。本人は良かれと思ってやっているのでしょうが、「これを度々やられているのか……それは彼女はたまったものじゃないな」と思います。

世代の古いものを聞いてもいないのにオススメしてきたり、ちょっとマニアックなものをドヤ感丸出しで「知ってる? 知らないでしょ?」とされたりしたら、そりゃ彼女は嫌なんじゃないでしょうか。

「知らないでしょ?」感丸出しで来たのに、こっちが知っていた時の気まずさといったらありません。

そういえばなぜか境界性パーソナリティ障害の人は、知識収集欲のある方や好奇心・能力の高い方が多いです。そのせいで、「知らないでしょ?」で来られたものを知っている率が高いのです。

2.相談してもいないのに謎のアドバイス

私の何がしかに対して「巴さんはもっとこうしたら良くなるんじゃないですか?」と言ってくるような人がいるのですが(これはカウンセリング以外でも)、この物言いもたぶん彼女は嫌だったんだろうなあ……南無三……とよく思います。

なぜかというと境界性パーソナリティ障害(あるいはその傾向に近い)女子は人を頼るのが苦手で、基本的に自力で何とかしようとするからです。

私は寛解しましたので、ここ数年はなるべく他人に頼ったり相談するようになりました。こちらから相談した上で、「こうなるともっと良くなるよ!」「こういうのが巴さんに向いてるよね」と言われると嬉しくなるし、アドバイス通りにやってみようと思います。

しかし、やっぱり聞いてもいないのに謎のアドバイスをされるのは、未だに少しイラッとしてしまうのです。

寛解した私ですらイラッとするのですから、その症状が強い女子たちはより一層イラアアアアアアアッとするのではないでしょうか。

その辺の話はこちらの記事にも書いてありますので、あわせてどうぞ。
 ↓

3.SNS等から細かく情報収集

いくらSNSで全世界に向けて発信していると言っても、「SNSで見たよ」よりも直接の会話で趣味嗜好を確認されたほうが嬉しいものです。

まあ、TwitterやFacebookのタイムライン投稿などはまだいいのですが、私が実際に「うわあ……」と思ったのは、YouTubeの登録(フォロー)チャンネル一覧ページをチェックし「あのアーティストが好きなんですね、自分もです」と言われた時です。
うわあ……となりました。

まあ、百歩譲ってそこで相手の趣味嗜好をあらかじめ確認するのはいいでしょう。しかし……「芸能人や歌手で好きな人はいますか?」などの質問がワンクッションあったほうがいいんじゃないでしょうか……?

最初から「チェックしてるよ」「全部見てるよ」感のある発言は女子を怯えさせます。一方的な豪速球を投げるんじゃなくて、会話のキャッチボールをしませんか……?

4.隙あらばすぐ自分語り&ポエム

相手の発言を強引に捻じ曲げてすぐ自分語りをしてしまう人は、男女問わずいます。なのでこれは男性に限った話ではありません。

確かに女性は共感を求める人が多いので、「わかる! 自分も!」と言われるのは嬉しいです。

嬉しいのですが……「自分もそう!」の後に自分語りが延々と続くと……
しかもそれが何回もあると……うぅん…………。

さらにはそれがポエム形式になったりすると本当にやめてほしいです。
ポエムって会話じゃなくて、自分の思いを一方的に投げつけてるだけなんですよね。

会話のキャッチボールをしませんか……?(大事なことなので2回言いました)

私も男性アーティストの自己陶酔系歌詞はすごく好きですが、それをLINEで送られたりしたらナンボ好きな人でも引きます。
(好きでもなんでもない人はもっと引きます)

5.「でも自分は」がめちゃくちゃ多い

これも男性に限ったことではありませんが、彼女の発言(本音)がだんだんなくなっていくのは「でも自分は」がめちゃくちゃ多いからです。

「年下女性が訳も分からず突然キレた」という年上男性は本当に多いのですが、よくよく話を聞くと、彼女はその前に何度もサインを出しているんですよね。

しかしそれを「でも自分は……」の言葉でさえぎって聞き入れていないのです(しかも無意識なので、自分で気づけない)。

何か言うたびに「でも自分は、でも自分は」と言い訳され続ければ、そりゃ彼女は本音を言うのをやめます。
だって言っても無駄だし、言い訳を聞いているのも腹が立つから。

しかしガマンしても不満は日々溜まっていくので、ある日急に耐えきれなくなって「もう二度と連絡してこないで!!」と爆発します。

彼女側に何の問題もない訳ではない

もちろんこれは、年上男性側が一方的に悪い訳ではありません。

急に連絡を断ちたくなる年下女性側からのご相談も私はお聞きしますが、やはり「相手に合わせすぎてしまう」「相手の理想の彼女(妻)を演じようとしすぎてしまう」「嫌なことを嫌だとしっかり伝えられない」「自立しようとしすぎ」などの問題はあります。

しかしながら、ふだん両方の立場からお話を聞いていて、女性のほうは「こういう所ありません?」と聞くと「確かに……」と認められるんですよ。
問題点を認めない率は圧倒的に男性が高いように感じます。

というか、本当はどこかで自分の問題をわかっているのだけど、それを認めると壊れてしまうので、必死で抵抗しようとしているというか……そんな感じですかね。

あくまで比率の問題なので、もちろん男性側でもすんなり自分の問題を認める人もいますし、女性側で「自分は絶対に悪くない」という態度の人もいます。

相手の気持ちになるのが大事

今日はよく聞く「年上男性VS年下女性」のケースを取り上げてみましたが、「年上女性VS年下男性」でも結構似たような問題は起きます。

が、年上男性と年下女性のケースがより深刻な気がしたので、今回はそちらをネタにしました。

どういう場合であっても、恋人同士や夫婦間で取り返しのつかないようなトラブルが起きた時は、自分の気持ちを一方的に押し付けていることが本当に多いです。

しかも本人は相手のためにやっている・なっていると思い込んでいるから、より一層深刻です。

それは本当に相手のためになっているんでしょうか?
まずは真の意味で相手の気持ちになるのが大事ですよ。

相手の気持ちを想像するのがどうしても難しいなら、こういう記事を読んだり、彼女と年の近い女性の意見を聞いてみましょう。
(言うても私は30代後半なので、イマドキ10〜20代女子の気持ちは見聞きしているだけで心底理解できている訳ではないですからね)

とにもかくにも、ひとりよがりはいけません。

それでは、本日はこの辺で。
ごきげんよう、さようなら。

★境界性パーソナリティ障害の詳細についてはこちら

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