多分10年ぶりくらいの同人誌即売会参加に向けて
明日は広島コミケに出展します。
広島コミケは初参加なのですが、
私は中学生から同人少女だったので、
同人誌即売会は死ぬほど参加してきました。
そして、最後に参加した同人誌即売会が、おそらく2011年か2012年の東京コミティアだと思います。
(記録を探れば正確な年が分かるけどめんどい)
つまり同人誌即売会の参加は10年ぶりですね。凄い。時の流れ怖い。
その10年私は何をやっていたのかというと、フリーランス・イラストレーターとして仕事をやっていました。
いや今もやっているんですけど。
あと、イベント出展はしていたのですが、ハンドメイドとかデザイン系のイベントばかりでした。
なぜかというと、「同人誌即売会は趣味の世界」だと思っていたからです。
もちろん、東京のコミケにプロの漫画家さんやイラストレーターさんが出ているのは知っています。
でもそういうのは都会だけで、いわゆる地方都市の同人誌即売会に、プロの人間が出るもんじゃない、となぜか思っていました。
ぶっちゃけて言うと、「出戻りみたいで恥ずかしい」という気持ちがありました。
私は「同人」と「商業」が別の世界だと分かっていなくて、同人と商業は地続きで、同人から羽ばたいて商業に行くもんだと思っていたのです。
だからせっかく商業漫画家になったのに、同人イベントに出る人たちの気持ちがさっぱり分かりませんでした。
華々しくデビューできたのに、なんでわざわざ趣味の世界に戻るの?
売れてないの? もしくは同人のほうが儲かるの? とか思っていました。
そういうことじゃないんですよね。
私はイラストレーターを10年やって、「小学校の頃に抱えていた『漫画家の夢』をやっぱり叶えたい」と思い、今度は漫画で商業を目指そうとしました。
でもそこで出版社さんから言われたのは「同人ならいけると思いますよ」という言葉。
私はイラストなら商業に出られるのに、漫画は趣味レベルと言われているんだ、と思ってショックを受けました。
その辺のことはここの記事でも漫画で描いています。↓
しかしその後、思ったんですよね。
私はイラストなら「お客さんのため」「依頼主のため」に何でも描けるし平気で改変するのに、漫画だと「自分の描きたいものが描きたい」となってしまうのです。
そしてその「自分の描きたいもの」は、世の中の流行と合っていないのです。
決して面白くないわけではないし、画力が足りないわけでもない。
ただ、「売れること」「依頼主企業の利益」を考えると、違うのです。
広告漫画は描けます。なんというか、いい意味でどうでもいいので。
いや、仕事がどうでもいいんじゃなくて、「私」が存在しなくてもいいというか。
私は「漫画を描く能力」というか「情報整理能力」が高いので(自分で言うのも何ですが)、企業の利益や商品を売ることだけを考えて漫画が描けるのです。
「○○さん風の絵にして」と言われても、ハッキリ言って何とも思いません。
それにキレるイラストレーターさんをよく見ますが、私何とも思わないです。
すみません。
むしろ「求めている画風のイメージわかりやすく伝えてくださってあざっす」という感じ。
(あ、でも自分の嫌いな漫画家さんだと断りますが……)
なのに、なのに、創作漫画だけはそれができない。
「もっとこうしたら売れますよ」って言われても、できない。
面倒くさいタイプの漫画家なのです。
そのタイミングで、多分コミティアの募集広告かなんか見たんですよね。
うろ覚えですけど、「商業の世界で出会えない作品に出会う」みたいなことが書いてありました。
ああ、これだと思って。
どうしても商業で創作漫画を描こうと思うと、「売れる」を意識しないといけない。
むろん、売れている作家さんたちはみんながみんな売れ線だけを意識しているわけではなくて、自分の描きたいものと売れるものを上手に擦り合わせて融合させているのだろうと思います。
たまたま自分の趣味が世間の流行に合致して、売れている人もいるんでしょう。
しかしそうでないタイプの人間が、自分の描きたいものを描く場所、創りたいものを表現する場所、それが「同人(一次創作)」です。
だから同人と商業は全然まったく違う世界なのです。いや、重なっている部分もあるんだけど。
あと二次創作はまた別の意味合いがあるんだろうけど。
少なくとも私の中では上記で落ち着きました。
私の活動を昔から見てくださっている人は、「せっかく学研さんなんて大手から本を出版したのに、なぜ今さら同人活動を?」と思う方ももしかしたらいるかも知れません。
答えは、「そことそこは全然別物の世界だから」です。
そして私は「どちらもやりたいから」、商業の世界でも生きるし、同人の世界にも足を踏み入れます。
私は元々、「相反する世界をバランスよく同時に摂取しないと、潰れる人」なので。
意味がわからない、という方もいそうですが、何人かに伝われば幸いです。
明日は10年ぶりの同人誌即売会、楽しんできます。ごきげんよう、さようなら。
こんな所に貼って意味があるのかわかりませんが、明日のお品書きです。
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