こころの病をのりこえる第一歩(2)「自分自身に高望みするのをやめる」
オリジナル記事掲載日：2019年8月22日
自分自身の悩みを分析したり、
人のお悩みを聞いていると、
「悩んだり病んだりする原因の
ひとつは、高望みしすぎること」
だと感じます。
高望みって聞くと、婚活とかで
自分のスペックを棚に上げて
「年収3千万の男性じゃないと嫌」
って言う感じを想像しますよね。
しかし多くの人が、他人ではなく
「自分自身に高望み」して、
それで自分の心を苦しめているんです。
＊ ＊ ＊
ちょっとまず、「高望み」の意味を
辞書で調べてみましょうか。
たか‐のぞみ【高望み】
［名］(スル)身分や能力以上の高い望みをもつこと。分不相応な望み。
「高望みしないで分相応な生活を送る」
先ほど書いた
「自分のスペックを棚に上げて、
年収3千万の男性との結婚を求める」
というのも当てはまりますね。
そして、
「自分は今大学のサークルで
映画研究部に入っているけど、
『アベンジャーズ』みたいな
映画を今すぐ撮るぞ！」
も同じく“高望み”です。
「いやいや、そんないきなり
撮れるわけないやん」
って思いますよね？
冷静に考えるとそう思えるんですけど、
こんな感じの高望みをしてる人、
世の中にいっぱいいるんです。
正確には、
「高望みしすぎて、自分を責める人」
ですね。
「このくらいのレベルの漫画が
描けないといけないのに、
自分は描けないからダメだ」
「きれいな背景を描けないから、
自分はプロのイラストレーターに
なれない。なんて絵が下手くそなんだ」
「○歳なんだから月収○万じゃ
ないといけないのに、
それより低い自分はダメだ」
これ、わたしが過去に
思ったことをざっくり
書いてみたんですけど、
こんな感じのこと、
みなさん心当たりありますか？
「このくらいのレベルの会社で
働けていないといけないのに、
できない自分はダメ人間だ」
「〇〇大学に合格できてないと
いけなかったのに、
落ちた自分はクソだ」
…などなども、
「高望みしすぎて
自分を責めている」
状態ですね。
＊ ＊ ＊
世の中の「自己啓発」は
「目標を高く持て！」
ってだいたい言います。
その理由は
「低い目標を持つと、
それより上に行けないから」。
それはその通りなんですよね。
けど、
「高すぎる目標を持って、
それが達成できず落ち込んで、
もう二度と挑戦しない」
になったらダメじゃないですか？
高い目標を持つのは大事ですが、
落ち込んで心を病んで
二度とやらなくなるくらいなら、
高い目標なんて持たない方が
いいですよ。
わたしは、
「考えすぎて悩みにハマる人や
病んじゃう人」は
「自分の限界のちょっと上、
を目標にする」
のがいいと考えています。
それでも悩んだり病んじゃう人は
「自分の目標のワンステップを
まずはやってみる
（そして、できた自分をほめる）」
ですね。
＊ ＊ ＊
多くの人が抱えている
「〇〇できない人間は、ダメ人間」
というのは、はっきり言って
「証拠のない否定的な思い込み」
なことがほとんどです。
「結婚できない男はダメ」とか
言う人もいますけど、
結婚してPTA内で
グッズグズの不倫してる人とか
ダメじゃないんすか？ と思いますし。
逆に「男は浮気してこそだ！」とか
言う人もいますけど、それに
「おまえは何を言っているんだ」
って呆れる人もいるでしょう。
いや、わたしは
「不倫（浮気）がいいか悪いか」
って話をしたいんじゃないんですよ。
「人によって
良いか悪いかが変わる」
「住む世界によって
良いか悪いかが変わる」
ような内容のことを、
勝手に自分で
「〇〇できない人間は、ダメ人間」
ってルールを作っていませんか？
ということです。
その自分ルールで、
自分を傷つけていませんか？
やめちゃいましょうよ、
そんなルールや高望み。
「子猫なのにトラになれなくて
死のうとする」くらいなら、
生きて成猫になる方がいいです。
これは
「自分は能力がないと
思ってあきらめろ」
って話じゃないですよ。
現実（人間）の世界では
「子猫がトラになるような話」も
起きるから面白いんです。
しかしそれを起こすには、
心が健康であったり、
健康でないとしても
とりあえず生きてなきゃ
何もならんのですよ。
＊ ＊ ＊
…という話をすると、
必ず
「だって、〇〇さんみたいに
なれなきゃダメじゃないですか」
「だって〇〇に、お前は
ダメだって言われたんです」
「だってただ生きてるだけで、
世間に認められますか」
という意見が出てきます。
ということでいずれ、
「他人と比べるのをやめる」
「人の言葉を自己評価にするのをやめる」
あたりの話を書こうと
思います。
「世間を気にしすぎるのをやめる」
「ダメな自分も受け入れる」
「自分の大切な人を一番大切にする」
とかもいいですね。
気が向いたら書きます。
ごきげんよう、さようなら。
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