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綺麗な夢・ゴールド

自然を宝石に少し入れて持ってきてくれたみたいに、やさしい色合いが綺麗。
酸素ありがとう〜って、だいぶアツく思うくらい、パニックになると息ができない。無表情で、酸素うすーっとツッコミを入れて、
何周か考えて、最後に息が吸えて良かったと思う。ささやかとも思うけれど、全てのひとへの静かなありがとうは、いつも、自然を宝石に閉じ込めたみたいな、やわらかな色に見える。
11年このままで、悪化してもしなくても、なぜか心もちでは、どんどん良くなってると思っている。高山で暮らして、頑張って息してたら、慣れた人にナレたのかもしれない。私としては、なかなかにおめでたい。毎日、そのくらいの事で、正直なところは精一杯だ。
普通に息してる人が、ひらめいた感動を話してるなーとか、好きなことを夢中で考えてるなーとか、優しさを見つけて笑ってるなーとか、私には、とても楽しそうに見えて、ありがとうと思う。次に目を閉じたら、また見たいと思わせられるゴールド。酸素が巡るだけで、こんなすごい事ができるのが、楽しいのかもしれない。原材料の一覧に酸素が増えてるだけなのに。お菓子の原材料みたいに、種類が増えていきそうとか、あの可愛いマカロンみたいにいつか誰かが大発明をするのかとか、
何周か考えて、やっぱり、最後に息が吸えて良かったと思う。
大きめのガラス玉に、陽が差して、何色も飛び出すみたいに酸素は美味しい気がする。手のひらの暖かさと、チラチラ熱さと錯覚する球体のひんやりが揺れて転がるたびに、心臓と太陽が、息を吸ったみたい。光が強めに入ってきて、黄色く弾けるけれど、広がったり揺れたりするいろんな色が、鼓動の置き場所を、自分が一番に宣言したくて競ってるみたいだ。無口にしては、だいぶ華々しく、ひとつひとつのありがとうを誇っていた気がする。

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