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【私の体験記⑦】睡眠薬・抗不安薬の離脱症状を知っていますか?気がつけば混沌の世界にいた【減薬・断薬】

※はじめに お読みください※

この記事は、あくまで一個人の体験談記です。
医療関係者による監修は入っておりません。

私のマガジン(ストレスで病気になった)に、初めてメンタルクリニックに かかった経緯や症状、経過をまとめています。前提として、ストレスにより出る症状、症状が出る順番や進行の仕方、速度は、人により様々であり、誰一人として同じ経過をたどらないことを、ご理解ください。

上記マガジンの記事④で少し触れた「処方薬を減らしたいと主治医に相談。指示どおりに減らすと体が恐ろしい事態に」が、今回の体験談シリーズの話になります。

センシティブな内容だと思いますので、読むことで不安な気持ちになりそうであれば、ブラウザバックしてくださいませ。
読み手の皆さまには、読まない自由があります。

お読みいただく際は、ぜひ、冷静に読んでいただけますと幸いです。

***

私は「ベンゾジアゼピン系薬」を医師に処方され、その処方量どおりに2年間常用していました。

そして、医師の指示どおりに減薬・断薬をしました。

その後に体験した(現在も体験している)「離脱症状」について、まだ一般的にはあまり知られていないのではないか? と思い、当事者として体験を伝えたいと考えました。

正直なところ、ネット上にあげることについては、ずっと躊躇していました。私の体験している事は、とてもセンシティブだと思うからです。

しかし、この辛い体験は、他の方にはして欲しくないという想い、願いが私にはあります。

なので、私は勇気を出して、現時点までの体験をネット上にアップすることにしました。

私はベンゾジアゼピンを知らない人間でした。自分で離脱症状を体験して、勉強して初めて知ったことが沢山ありました。
それをシェアできればと思います。

冒頭にも書きましたが、あくまでも一個人の体験談です。「私の身にこんなことが起こりました」という情報にすぎず、医学的・薬学的なアドバイスをするものではありません。この点は、あらかじめご理解ください。

【重要なお願い】
1.
薬の自己判断での急な減薬・一気断薬は危険です。まずは主治医にご相談ください。
2.私は医療者ではありません。ですので、私は医学的な質問にお答えすることはできません。
3.この記事で得た情報からいかなるトラブルが発生しても、私は一切責任を持ちません。
4.この記事は投薬治療や精神科・心療内科での医療行為を全て否定するものではありません。

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⑥(https://note.com/pajamas_de_alive/n/n55ee17cdfe89)のつづきです。

13.私にとっての減薬・断薬は「自分で考える」訓練なのだろう

以前通っていたメンタルクリニックでの2年間、医師の言うことに従っていれば間違いないのだと当たり前のように思っていました。私は何も疑問に思わず、元主治医の指示に従って行動していました。

ベンゾジアゼピンが脳・体にどのように作用しているか自ら理解しようとせず、餅は餅屋だと人に頼りきって、考えなしに飲んでいました。

元主治医とは明らかにコミュニケーション不足だったのだと辛い離脱症状により気がつきました。また、物事に対して疑問に思わなかった=考える力がなかったことにも気がつきました。なんで早く気がつかなかったのだろうと自分を責めました。

ベンゾジアゼピンの離脱症状のことは前主治医から聞かされなかった。けれども「薬を飲むこと、減らすこと」を最終的に決めたのは、ほかの誰でもない、私でした。

そこで、浅はかで無知だった過去の自分はあえて否定せず、ありのまま受け入れることにしました。私にくっついていた、あの時その時の、他人、自分への怒り、悲しみ、虚しさといったマイナスの感情もひっくるめて「まぁ、いろいろあったよね~」と認めて、自分を赦すことにしました。

(薬について副作用等を聞かなかったのは、今では、ストレス&ベンゾジアゼピンによる思考力低下が要因だったから、気がつかなくて当然だったんだろうな~と、勝手に納得しちゃってます。)

それから「じゃあ今、現在、どうするの?」と気持ちを切り替えました。

まず、無条件に人まかせにする姿勢は改めよう。どうしたら治りますか…と頼ってばかりではなく、なんで先生はこう言うんだろう? と疑問に思って、考えて調べてみよう。情報は精査して、自分が納得して決めよう。「なんだかよく分からないけど、先生が言ったから」は、やめよう。

わたしは医学・薬学の専門家ではありません。ですが、それなりに情報を集めて、自分の体をどうしていきたいかを自分で考えることは、痛い目を見た今なら、ある程度はできると思っています。

自分で調べて、学び、気づき、知識として頭に入れたら、知恵として活かす。失敗したら柔軟に工夫してみる。

私の30代の10年間は、この訓練の期間。ベンゾジアゼピンの離脱症状は、訓練するためのきっかけなんだ。そう思うことに、勝手に決めました。

14.離脱症状が苦しい事実は変えられないけど

私にとってベンゾジアゼピンの減薬・断薬は「考える訓練」だと割り切ったとはいえ、それで離脱症状そのものが楽になるなんてことは全くないわけで。

離脱症状を感じていなくて普通に生活しているのに、ある日突然 症状がぶり返した時には「アレ? なんでこんなことに? 辛い、苦しい、痛い、誰か何とかして、助けて」咄嗟にそう思います。心の底から湧きあがる、正直な気持ち。(認知行動療法における“自動思考”って言うやつでしょうか)

でも、そのマイナスの感情は否定しないようにしています。

例えば、すごくしんどいのに「辛くない、この症状は勘違いだ、我慢しろ」と極端に理性的になってしまうとします。これは自分に嘘をついている状態なので、本当の自分の気持ちを封じ込めてしまいます。

すると、実際とのギャップが大きくなってしまい、余計に頭は混乱して正常な判断ができなくなったり、ストレスになってしまいます。自分で自分を虐めているわけです。離脱症状で体が辛いのに、気持ちの面で更に苦しくなります。これでは、追い討ちをかけている状態。

私は、突然の離脱症状でマイナスの感情が出てきたら、深呼吸して自分を客観視して「あぁ、私は今、辛いって思ってるな。そうかそうか、辛いね。離脱症状って本当に苦しいよね」と、ありのままの気持ちをいったん受け入れます。

そして「症状がどうにも我慢ならないくらい苦しかったら、先生と一緒に話し合って納得して決めた方法を取ればいいからね」と自分に言い聞かせています。

ベンゾジアゼピンの離脱症状は、本当に苦しいものです。それは本人にしか分かりません。だからこそ自分で自分を労わってあげたいものです。

私は初めての離脱症状では、その苦しさと不安に駆られて、焦って行動して失敗しました。しかし、勉強していくうちに「離脱症状は苦しいもの」と、ある程度の覚悟ができてきました。

そして、ベンゾジアゼピンの離脱症状を和らげる方法が、実はベンゾジアゼピン自体であると、私は実体験から知ってしまいました。
これは、とても皮肉な事実でした。(前記事「8.薬の飲み忘れで驚くことが起きた」参照)よくよく考えれば、そりゃそうだわな、と思う事実。

このことから、結局 離脱症状と上手く付き合っていく方法は、時間をかけて、地道にコツコツ、チビチビ服薬量を減らすしかないんだな、と。

そしてその通りに、焦らず年単位で柔軟に減薬を進めていって断薬を達成した方たちがいらっしゃいます。この事実は、とても心強いものです。

私が私に対して決めた減薬原則【焦らない、ゆっくり減薬していく、体調が安定しているときに行う、不安なときは現状維持でOK】を心に留めておけば、いつか私はこの苦しい離脱症状から抜けられる時が来るかもしれません。


(⑧https://note.com/pajamas_de_alive/n/n89790ba8373bへつづく)

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。