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Qu'est-ce que j'aime dans la calture francaise / フランス文化の何が好きか。

観光大国、おフランス。

私の学生時代の専攻は観光学。日本でも世界でも有名な観光地は、人々を惹きつけるその地ならではの魅力があります。世界でも有数な観光地であるフランス。年間観光客数は8,600万人を超え、世界観光国ランキングでも長年1位を誇る観光大国です。すごいですね、国民の数を超えています。笑

私もフランスに行きたい!と思ったキッカケは、大学のフランス語講師が授業で見せてくれた、フランスの映像。世界遺産も興味があったのでなんとなくどのような建築物があるかは把握していましたが、私が衝撃を受けたのは2つ。

まず一つは、パリにある凱旋門(Arc de triomphe / 1806-1836 )有名なシャンゼリゼ通りに位置する凱旋門は、アウステルリッツの戦い(Bataille d'Austerlitz)の記念碑としてナポレオンによって建てられました。

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道路のど真ん中にどーんと、大胆に存在するその姿は、日本で生まれ育ってきた私には衝撃が大きすぎました。現代のように生活環境や衛生が未発達だった当時、それらの問題を解決する為に街を整備することに加え、街並み全体が美しくなるように徹底されたのがジョルジュ・オスマンによるパリ大改造。(Georges Haussmann / Traveaux Haussmanniens 1853-1870 ) フランス人は当時から美に対する意識が高かったんだなあと感じることが出来ますが、それをきちんと守り続けているフランス人も、すごい。日本だと古い建物は木造建築が多かったり、災害が多い為、どうしても当時そのまま現存することは難しいですよね。(もちろんフランスでも、幾度となる改修工事が行われた上で数々の歴史建造物が保護されています!)

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もう一つは、フランス北西部ノルマンディー地方の南部に位置するモン・サン・ミシェル ( Mont-saint-michel ) 。日本でもこれが見たい!と思ってフランス旅行に行く方は多いと思います。私もその一人。映像を見た当初は 海に浮かぶ修道院ってどういうこと???と全く理解できませんでした。(潮の満ち引きの関係ですね)今でもよくわかっていませんが。(※写真は9年前のものです)

大勢の人を惹きつける観光大国おフランス、その魅力とは一体なんなのか。そしてこの2つを自分の目で直接見てみたい!という思いがフランス行きを強く後押ししました。


個人主義ってなんですか。

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そして最も大きな要因となるこの個人主義。日本で暮らす私たちにとってはあまりなじみのない言葉かもしれません。個人主義=自分主義、つまり自己中心ってこと?などなど間違った解釈をされがちですが。とんでもないです、この個人主義。私個人の意見としては、日本もこの個人主義を取り入れられることで、少しでも生きやすくなるんじゃないかなあと思っています。

簡単に説明すると、日本は「和」を重んじ、協調することが美しいとされる文化。その為には「個人」よりも皆が一つになることが強く求められます。一方で欧米はそれぞれ「個人」が集まって初めて組織が成り立つ、という考え方。各々の個性を活かしやすいですし、彼らは幼い頃から個性を大切にするよう教育されているそうです。

中でも哲学国家のフランス。実際にフランス人から聞いた話によると、小学生の時から哲学の授業があり、テストは全て口頭で自分の意見を述べることが必須。意見や発言がないというのは、意見がないこと=存在していないこととしてみなされるそう。

幼少期から物事に対して自分の頭で考える力を徹底的に教え込まれている彼らにとって、自分の意見を主張することは当たり前のこと。もちろんその意見が他の人と違ったってそれは当たり前のことですし、違うからと言って文句を言ったりする人はいません。むしろその論議を楽しんでいるようにも見えます。いや、絶対楽しんでます。

こうして議論することが日常的な彼らにとって見ると、自分の意見を主張することが少ない日本人は不思議な存在であるともいます。ですが、フランス、特に私が今生活しているパリでは親日家までは言わなくとも、日本文化に興味がある方が多いように感じます。「禅」「お茶」「和食」なんかはフランス人の日常に溶け込んでいますし。

そして意外かもしれませんが、特にパリは世界各国からの移民が本当に多いんです。多くの移民と自国民が共存していける理由の一つも、個人主義が影響していると私は思っています。その背景として彼らは「人は人、自分は自分」という大前提を理解していること。彼らはもちろん自分の意見を他人に押し付けたりしません。相手の個性や文化を理解しようと努めますし、リスペクトの気持ちがとても大きいと感じます。

日本ではどうしても人目を気にしてしまうし、人と違う事に対してマイナスな目で捉えられることが多いと感じています。その対象が正しくても、そうではなくても。実は同じように考えている方が多いと私は勝手に思っていますが、日本で生きていく上でそのような姿勢を貫くにはなかなか勇気がいります。

だから、個人主義を大切にしている環境に実際身を置いて、生活をしてみたかった。シンプルに言うと、これが一番の目的です、私がフランスで生活したかったのは。ただ、全員が全員このような考え方ではないと思ってます。もちろん日本でも全員が私のように考えているわけではないことも理解しています。あくまで傾向であって、日本でもフランスでも最終的には「人」それぞれです。

私は今のところ出逢う現地の方々は優しい方が多く、少しでも困ったことがあると助けようとしてくれる気持ちが強い方が多いなあと感じます。(ホームステイ先、銀行、学校、レストラン、スーパー、道中、大家さん、職場など、至るところで)もちろん私はフランスに住む外国人なので、理解できる言語能力に限りはあっても、文化や習慣に対して最大限のリスペクトをしています。きっとそういう気持ちって、少なからず相手に伝わるのでしょうねえ。と私は信じて、今後も生活していきます。

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