【連載】お人好しのキツネ その8【短編童話】

「そういえばキツネくん。最後はどんな願いを叶えるつもりだい?」

 ヘビがキツネに尋ねました。

「最後はね、リスくんの願いを叶えようと思うんだ。冬眠の準備ができてないというから」

「「「リスだって!?」」」

 みんなはいっせいに驚きました。

「僕、あいつにコマドリさんの卵を食べていいって言われたから食べたんだよ」

 ヘビがそう言います。

「まあ、ひどい。そんなことだとは思わなかったわ」

 コマドリは憤慨しました。

「僕だってそうだ。リスくんが、アライグマくんにちょっかいを掛けたほうがいいっていうから話しかけたのに」

 クマもふしぎそうに言います。

「なんだって!? そいつは聞き捨てならないな!」

 アライグマは再び怒っていました。

「ねえ、キツネくん。あんなやつの願いなんてかなえたってしようがないよ。冬眠の準備ができてないなんてきっと嘘に決まってる。そんな願いじゃなくて、きみ自の願いを叶えないと」

 そうクマがさとしても、キツネは動じません。

「もし嘘だったらリスくんの準備がすんでたってことだから、それでいいんじゃないかって思うんだ」

 キツネは、はにかみながら言いました。

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