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久々の猫話

先日、1年前に野良猫の不妊手術のお手伝いをした方から連絡がありました。最近来るメス猫のお腹が大きいかも知れないと。

急いでその猫さんを保護して手術か…と思い捕獲器を持って現場へ。

聞けばその妊娠疑惑の猫さんは、年始から姿を見ていたそう。
毎度の事ですが、皆さんいつか、と思っていて、それが結局猫さんに苦しい目を合わせる事になるのです。

私も、TNRで初期の頃の堕胎は何度かあります。昔の知り合いの話を思い返せば、捕獲器の中で産んでしまったとか、堕胎手術後、母猫が血栓が原因で全て亡くなってしまったという事もありました。ボランティアさんも、猫さんも、そして獣医さんも、とても傷つく結果となるのです。

その方は、「お腹に仔猫が居るなら産ませて里親さんへ譲渡し、親猫は飼う。」と言っていました。
それを聞くとホッとした自分もいました。
ただ、前回の手術の時も結構猫さんを保護されたので、大丈夫かな?という心配も。(レスキューホーダーという状況に陥る方もいます。)
保護される方の立場を案じて、正直に言ってみましたが、大丈夫と仰るし、どうするかはお任せする事にしました。

そしてその妊婦猫疑惑の猫さんは、出向いた当日に保護する事ができ、病院で預かってもらう事になりました。(やはり妊婦猫さんでした。)

それから数日後、4匹の可愛い仔猫達が産まれ当初は母子ともに健康だと伺っていたのですが、残念なことに母猫の乳の出が悪かったそうで、仔猫達は先生の治療の甲斐なく全て亡くなってしまったそうです。
そして母猫も食欲が無く大変弱っていると。

何という事なのだと、辛く悲しい気持ちでした。

あれから1週間、恐る恐る母猫の様子を伺ってみると、抗生剤の投与により元気を取り戻してきているとの事。仔猫は残念でしたが、せめてこの子だけでも幸せにと願うばかりです。

保護された方も、「母猫をしっかり育てます!」と言われ、体調が整った後病院で不妊手術をしてもらいお家に迎えるとのこと。
多頭飼育仲間としてこれからも助け合えたらなと思います。

この様に辛い目に合わせてしまっている、外で暮らす猫達。
子猫を産めば騒がれ、厄介者扱い。
乳飲み子の仔猫だけ引き離し保護する人、保健所へ持ち込む人、まだまだ動物の命が尊重されているとは言い難く、動物愛護が全国的に普及しているとは言えない現状です。子猫を見つけたら、まずは母猫を探し状況を把握する事が大切です。

そして何より、手術されてない猫が来るようになったら早めにオスもメスも手術する事です。

不妊手術がもっと普及し、少ない数となれば、外で暮らす猫達も今より大切にされるだろうし、全ての猫に何かしらの飼い主が居れば無理に堕胎させたり、悲しい事も少なくなるのになと、思うのです。

と言うわけで、私も最近は外の猫さん活動は無理なのですが、これを見て、どこかで野良猫さんが目の前に来てどうしようかと思われている方が居たら、お住まいのボランティアさん、行政に相談されてみて下さい。
目の前の手術されていない野良猫さんを、1匹でも幸せにしてくださったらな、と思うばかりです。


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