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8.上田への小旅行 長野ゲストハウスヘルパー体験記

 2021年6月20日 午後1時半。長野県上田市、海野町商店街。「富士アイス」の前には“じまん焼き”と呼ばれる大判焼きの出来上がりを待つ人でいっぱい。

 ある晩、滞在中のゲストハウスオーナー飯室織絵さんからメッセージが来た。内容は、次の日娘さんと電車で上田に行く予定だが、一緒にどうかというお誘いだった。ぜひ行きたい旨の返信をし、上田市への小旅行が決まった。

 わたしは普段ひとりの時はあちこち遠出するタイプではなく、家の周り徒歩圏内で好きなカフェや面白い場所を見つけて通うのに楽しさを見いだす。今回の滞在でも、宿(≒家)の近くである善光寺周辺、足を伸ばしても長野駅前までのエリア内でお店やスポット開拓をして楽しんでいた。だから、飯室さんからのお誘いはとてもありがたい。せっかくなら、周辺地域も行ってみたいし、ゲストに聞かれたときに役に立つ情報を仕入れたい。さらに個人的に気になる場所もあるので行ってみたかった。
 (補足だが、わたしのヘルパー滞在は時間に縛られていない。スタッフをインタビューして記事にするというメイン業務に対して、いつそれをやるかは任せられている。だからその日一日仕事はお休み、というのが可能なのだ。)

 小旅行当日、午前9時半頃長野駅を電車で出発。車内では、飯室さんと8年前わたしが長野に滞在した時のこと等を話し、娘さんとは折り紙をして過ごす。約30分で到着。運賃は大人ひとり片道780円。
 上田駅を出て、まず「みすゞ飴本舗 飯島商店」に訪れる。美しい飴がショーケースに並んで見ていて楽しい。建物も素敵だ。同じ通りを進み、次は「栄屋工芸店」。有名な鳩のかたちをしたシュガーポットや木の工芸品が並ぶ。個人的に好みのものだらけで静かに悶絶。その後のんびり歩き、「ルヴァン 信州上田店」でぶとうパンとくるみパンを買い、2階でコーヒーを飲む。飯室さんと都会と地方でなにかやる時の違い、若者とは等について話す。
 少し落ち着いた後、のんびり上田城を目指して再び歩く。この日は日光が降り注ぎとても暑い。上田城下には滑り台や遊具がある「上田城跡公園 児童遊園」整備されており、飯室さんと娘さんはそこでしばし遊び、わたしは「眞田神社」「上田城跡公園」を散策する。日陰にベンチがたくさんあり、座りながら公園の木々が揺れるのをしばし眺める。・・・暑い。
 お昼は海野町商店街の中華料理店「檸檬」でいただく。ゲストハウス「犀の角」の道をはさんでほぼ向かいだ。あんかけ焼きそばを食べる、めっちゃ美味い。たくさん歩いた&暑さにやられ気味の全身に元気がみなぎる。その後すぐ近くの「富士アイス」でじまん焼きという大判焼き(あんことクリームがある)をおみやげに買う。熱々の大判焼きを背中のリュックに入れ、個人的に行きたかった古本屋と喫茶が合わさったブックカフェ「本屋未満」へ。

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 体験記では触れていなかったが、わたしは前々職図書館司書だった。本を読むことが好きだし、本がある場所も好きで、長野市内の本がある場所を巡っている。そんなわけで上田市の「本屋未満」行ってみたかった!が、本についてこれから語るのは長くなってしまうので別の機会に。今回密かに書きたかったことは“選書”(本を選ぶこと)について。

 「本屋未満」で飯室さん親子と別れ、わたしはじっくり本棚を見る。3冊購入。

・『ぼくらの文章教室』高橋源一郎著 朝日新聞出版 
・『巴里の空の下オムレツのにおいは流れる』石井好子著 河出書房新社
・『アジ紙』チャルカ著 KTC中央出版

 その後、“美味だれ焼き鳥”というご当地グルメを食べて帰りたかったが、この頃には暑さにやられて元気が出ず、長野市に電車で戻ってきた。宿に帰ってきた時、あまりにもわたしが疲れていたようで、迎えてくれたももちゃんが後々「一度死んだのかと思った」というコメントをくれた(笑)。この日の歩数は19721歩。結構歩いた方だろう。

 知らない場所で新しいことを見たり、体験することは、わたしには意識しないとできないことかもしれない。滞在中、慣れた場所にばかりいないで、もう少し知らない場所に行くのも良いのかも(そして暑さ対策は大事)、と思っている。


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