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多少高くても江戸遊に行く

彼女ができるのは決まって5月で、なぜかというと2~3月の温い空気に心地よい冷たい風が吹くこの季節はぽわぽわ開放的な気持ちになるからだ。
大体その時期に友人に連絡しては食事をし、春先の4月頃暖かくなってきたのと同時に二人の心もぽかぽかしてきて、好きなんじゃ?!と頭がバグり、今年の夏はこの人と一緒にいられたらなあなんて浮かれの頂点に行くのが決まって5月なのである。

今年もそれは例外ではなく、友人がライブをやるというので久々に仲の良かった友人に連絡したところ、それとは別に食事に誘われた。

決戦は約2週間後。その14日間で私は自分を彼女が好きだと言っていた「ティモシー・シャラメ」に仕上げることを誓った。

  1. 顔のサイズを半分

  2. 毛穴撲滅

  3. アメリカ人ベビーの髪質

これが私のティミー変身大作戦である。(検討違い甚だしい)

回りくどい言い方をしたがそれで私はまず温泉に目を付けた。
サウナはどーーー考えても髪質と心臓に悪いし、汗かくだけなら絶対温泉がいいに決まってる。
そこで私が目を付けたのが「江戸遊」だった。利用してみたところ非常に館内は清潔で、炭酸温泉もあり最高の施設だった。
…しかし如何せん高い!1時間で1,500円?!自分ちの風呂は無制限で50円くらいなのに。

そこでほかの温泉にもいくつか行ってみた。それこそ炭酸温泉やサウナもきれいな色々なところへ。値段は大体500円程度で江戸遊の1/3である。

ただし結果私は江戸遊へ行くことを決めた。
例えば炭酸温泉にしても入ってる目の前に効能が書かれた看板が立っていて、あ~いまこの効果が体に入ってるんだなあ~と感じることができる。
ほかにも炭酸温泉はあったがそのデザインが悪く「ほんとか?」と思うことが多かった。
ほかにも一部シャワーがミラブルだったのもある。1個でもミラブルが置いてあるか否かは実は大きくて、たとえそれを私が使わなくても「美容に気を遣っている銭湯」と感じながら入ることができる。
これもまた私は入らないが岩盤浴やサウナが異常に綺麗。マッサージチェアも完備。洗面台も清潔。
要するにお金を自分の美に使う人が集まっていると思えるのだ。
実はこれは温泉に入る上でかなり重要であることがわかった。

もしかすると江戸遊よりも、他に行った銭湯の方が効能がよかったかもしれない。ただそれをもっともらしく説明してくれなければそう感じれない。
リラックスする空間なのに客層が悪ければもっともっと綺麗な銭湯でもストレスが溜まって逆効果だろう。

江戸遊の多少高い値段設定が「自分は美に投資してるタイプの人間」と思わせてくれるし、そう思ってる人の集まりだからみんなそんな感じの顔してる。

えらくダサいこと言ってるのは重々承知だが、つまりはすべてそう思い込めるかどうかで人生が変わるんだな!と気づくことができた。
美に気を遣っている人間」になりきれれば食事も意識した食事をするし、温泉でリラックスできれば睡眠の質も向上して肌質改善もされるだろう。

「風が吹けば桶屋が儲かる」ならぬ「江戸遊通えばティミーになれる」
を信じ今日も私は江戸遊へ足を運ぶ。

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