見出し画像

加害者。

ラジヲから
ヘタクソな歌声
そのアカペラ
心に響く
魂を感じる

この人は凄い
感動する
わからない言葉で
うたうのに
心から感動する


その詩
徐々にリズムのる

レゲエだ
叔父さまの
自慢のカセットで
聴いた曲

雷雨の木々の下
多くの雛鳥が
落ちている

スズメ
カラス
名前のわからない野鳥

歩行訓練での
杖を投げ捨て
拾い上げると

エサ袋が破れ
死に直面してたり

身体が落下で
砕けてたり

生まれたての
命が自然の流れの中
死んでゆく

溝に蛇がきてた
エサを求めてきたのか

無駄に死にゆくより
何かの肉になり

生命の維持を助けたほうが
本望かもしれない

本意なんて何もない
そうかもしれない

スズメのヒナは
ボクが拾い上げると
口を大きく開けた
目が開いていた

声が無い
羽はまだストロー状態

臨終近いヒナに
嗚咽しながら

握り潰してしまわぬように
歩けぬ脚で歩き
せめて土の地面まで運んだ

スズメの落ちてた場所は
側溝の近くで水が集まり
落ちてゆく

どこかで落ちて
流れてきたんだ

拾い上げたとき
わずかに温もりを感じた
生きている

命尽きるとき
せめて
ドブの底ではなく

緑の木々や
土の上で

何かに喰われるなら
それもいい

せめて人工的じゃない
景色をみせたい

運ぶ間に
体温が冷めてゆく

涙止まらない
ボクがもっと
早く歩けたら

もうすぐだよ

ヒナと目が合う
口をあける

大丈夫
自然界に帰ろうね


やわらかな土
やさしい緑
そっとおいた

昨夜の雨で
もうすでに
今朝には
命は無いだろう

すれ違った
毎朝会う
ウォーキングの
おばあちゃま

おはようございます

腕に傷
新しい

膝に青あざ
頬にも

隠してるが
隠しきれない大きさ

すれ違うと
毎度違う場所にあざ

はじめてお会いした頃は
どうされたんですか?

たずねたこともある

「よくころびます」

そう言われた
だから
それ以上は聞かない

首に絞めつけた痕
腕にも握りしめた痕

熱中症予防のタオルで
隠してるがわかる

ボクは同行する
おじいちゃまや
おばあちゃまに
たずねた

通報しますか?

ご本人が
「よくころびます」
そういう限りは
無駄ね

今のところ
毎日会うのだから
様子見ましょう

ボクは
腑に落ちなかった

帰宅すると
おばあちゃまが
ボクをじっと見て云う

腑に落ちない顔ね

子育てすると
わかるのよ
人間のこころが

個人的なこころは
わからないかもしれない

ただ
家族からの暴力なら
ご本人が1番考えてる

そうなると
主人が手を挙げてるなら

若くて意志があるなら
「離婚」を選択する
場合もある

けど
あの年齢だと
ご主人が
70歳代
だったりするわね
するとね

痴呆で暴力的に
なってる場合もあるの

通報する案件ではないでしょ?
困ってらっしゃるのは見えても
ご本人が施設に
入所させたくないかもしれない

次に相手が子供の場合
娘さんや息子さんなら
反抗期かもしれない

母親ってね
子供の目を見て
決めると思うの

あきらかにおかしいのか
ただの反抗なのか

もちろん
育児につかれたり
子育てに心疲れたり
そんな時もあるけど

彼女の場合なら
相手がお子さんなら
たぶん
40歳代~50歳代

世間ではオトナだから
通報されても
困るからって
悩んでるかもしれないわ

何よりも
彼女がどうしたいか
その意見を尊重するといい

云わない人もいるから
傷が切り傷や
顔色がおかしかったり
散歩に出てこなければ
通報しに行きましょうか

おばあちゃま
凄いね
すれ違うだけで
そこまで考えるの?

助け合いの
世の中ですからね
私も道で倒れるかも
しれませんよ?

それから
そんなつもりじゃなかった

そういう加害者を
おばあちゃんは見てきたのよ
パコちゃんには
わかるかな?

「そんなつもりじゃない?」

そうよ
一瞬カッとなって
なぜそんなに暴力的に
なってしまったか
自分で覚えてない
自身がわからない
コントロールできない
そういう人達よ

我慢しなくていいことを
我慢し心にストレスをためて
爆発的に発作的に
暴力をふるう

精神的にまいってる
そういう加害者の方々

リアルに会うと
気遣いで
頭低すぎて
そのうえ
知能指数は高い

親切で丁寧
そういう人が多かった

おばあちゃんは
この方々の支援してる
1人でも多くのひとが
もとの精神状態に
穏やかになれるように
生涯をかけるわ

この傾向にある方々が
穏やかになれたら
犯罪リスクも減る

暴力も減る
簡単では無いけど
わたしの仲間も努力して
支援してる

加害者にならないように
加害者傾向の人を
たすけてゆけたらいい

いまは
自分が健康元気だと
加害者なんて!って
それだけだけど

いざ
自分が精神不安になってくると
イライラすると悪魔的な考えが
自分の中にも沸々してる

だからこそ
打開策を提案し続けたいの

交通事故だって
「殺す気はなかった」

確かにそうかもしれないけど
亡くなった命は戻らない

一瞬の不注意で
ひとの命を奪うから

それぞれが
自分の年齢や
健康状態と向き合い
免許証返納することを
考えられるように
支援していかなきゃなのよ

支援することで
交通事故が減って
命が守られてゆく

加害者をひとりでも
減らしてゆくわ

おばあちゃまの言葉は
ボクの中で
レゲエの音楽と一緒に
ぐるぐるまわる

手には
命を失いかけた
ヒナドリ


人間は日々
懸命に生きている

土砂降りの
夜明けもある

穏やかな午後もある
すべて宇宙のリズム

魂に宿るちからは
みなホンモノ

人間には
そのうえ
知性もある

ひとりのひとを
まもることは
宇宙全体をまもること


ボクはそう感じた

ここから先は

0字

¥ 100

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

読了ありがとうございます 世界の片隅にいるキミに届くよう ボクの想いが次から次へと伝播していくこと願う 昨年のサポートは書籍と寄付に使用しています 心から感謝いたします たくさんのサポートありがとうございました