何者でもない自分

先日、そういえば彼は今何しているのかな、と気になり、中学の同級生の名前を検索してみた。Webデザイナーになったらしい。インタビュー記事に載っている写真を見て、涙が出そうだった。
それは懐かしさもあるが、ああ、彼は軸をぶらさずに今日まで生きてきたのだなという羨ましさからくるものだった気がする。
絵が得意で、デザイナーになりたいと言っていた記憶が蘇る。
勉強ができたのは私の方だった。それなのに私は、何者にもなれていない。

振り返れば、私が勉強をする理由は、良い成績をとるためだった。
勉強をすることで、自分の中の空白を満たしていたように感じる。
そんな私に残ったものは、大卒の資格だけだ。

30歳になった今、私は2人の子供の母親になった。
それ以外、私自身には何があるのだろう。
これから何をすれば、私の中の空白を埋められるのだろう。
私は何者になれるのだろう。

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