見出し画像

[ベトナム254日目]ブレンド型学習から考える学習と実践の2つの視点

ブレンディッド・ラーニング(Blended Learning)という手法があります。

オンライン学習(e-Learning)と集合研修(オフライン)を組み合わせる研修の考え方です。

知識習得やテストをオンライン学習で行い、実践やディスカッションなどを集合研修で行うことで、知識習得と実践の円滑な習熟を目指すというものです。

ブレンド型学習のメリット①ペース配分

学習者のペースで受講することができるため、オンライン学習ではよく用いられる動画も一時停止や巻き戻しすることができます。

必ず固定の場所に固定の時間の拘束がないため、朝と夜間のみの学習やスキマ時間にも学習することが可能です。

ブレンド型学習のメリット②テスト頻度

学校に通ったことがある方が多くいらっしゃるとは思いますが、学校のテストは基本的に期間で一度または二度ではないでしょうか。

小テストなるテストもありましたが、社会人になってからの学習では小テストで成績が付けられたところで、目的はノウハウや知識の習得であるため、小テストの有効性が重要です。

学習単位のセクションに対して、合否を判定するテストが設けられていることで、なにが理解できておらず、何が理解できたのかを確認することができます。

そういった意味で、オンライン学習を適切に用いることで、または適切なものを選ぶことで習熟度を低周期で確認することができます。

ブレンド型学習の疑問点と解決①実践

ブレンディッド・ラーニングの特徴としては、大きく3つのステップに分けられます。

ステップ①として、「知識の習得」です。

ステップ②として、「議論」です。

ステップ③として、「ワークショップ」や「シュミレーション」です。

実践をカリキュラム設計の段階から設けられていることで、実践についてもフォローされています。

ブレンド型学習の疑問点と解決②受講者間交流

初学者において心の支えとなるのが、他の受講者間との交流です。

ブレンディッド・ラーニングのステップ2としては、「議論(ディスカッション)」があります。

オンライン上で議論やディスカッションを行うというものです。

最終的に集合研修を行うことを設計に加えることで、受講者間交流が可能になります。

ブレンド型学習の疑問点と解決③質疑応答

学校の良い面は、その場で質問し、回答を得られることです。

これは、日本ではあまり見られず、大きな問題にならない場面が多いことが予想されます。

また、各セクションでの質問、テストに対する回答率や間違えやすい問題に対するフォローなどが可能になります。

講師側としても、時間的なタイミングを見計らい、ときには回答が合っているかの調査をしてから回答することができるため、有効な方法だと考えられます。

ブレンド型学習の注意点①一貫性

オンライン学習と集合研修のテーマや目的に一貫性がある必要があります。

学習した知識と、ディスカッション、または設計や計画などのフェーズと、集合研修に目的に対する実現を前提においたカリキュラム設計が必要です。

個々のフェーズで独立した内容や方向性とならないように注意します。

ブレンド型学習の注意点②期限管理

メリットで取り上げたペース配分の逆のパターンです。

ダイビングライセンスを提供するPADI(パディ)では、ライセンスの取得について、事前にオンライン学習とテストの合格が必要です。

その後、実際に水中での授業、または、テストを通じてライセンスが発行されます。

実地講習の日程は決まっており、オンライン学習はそれまでに終えておくことという期限が決まっています。

こうした知識と実地研修が連動した場合など、個々人によったものがあります。

オンライン学習では、ステップを進むと受講者が複数関係してくるため、知識の差などが生じると、前提条件にズレが発生するため、講師側または運営側が期限管理をしていく必要がある場合があります。

ブレンド型学習の注意点③グループ編成

オンライン学習でのスコアを元にグループを編成することで、グループでの研修の最頻となるケース、「一番下に合わせて進む」というリスクを低減することができます。

組織運営においては、ハンディキャップのある方や時短の方を受け入れた方が、技術者やセールスで同じ境遇の人のみのグループより生産性の向上に向けた視点をグループのメンバー全員が持つケースがあります。

ただ、研修はそうした長期的な人間関係を醸成しないため、こうしたチームビルディングで見られるメリットを享受することはできません。

個人単位でみる場合の学習①基本の効率化

エンジニア学習では、オンライン学習サービスが多く存在します。

1.Udemy
2.ドットインストール
3.Paiza
4.Progate

用途に応じて多様なサービスが存在しています。

個人的にはPaizaが好きです。

ドットインストールは、更新ペースより早く進めて、長期的に更新された講座を自分の技術メンテナンスとして受講すると良いです。

書籍で最初から最後までというのは、もし行き詰ったときにサポートが一切ないので、もしかしたら今後、良くない方法かもしれません。

個人単位でみる場合の学習②チームの調査

エンジニアの世界では、個人的なチームが多く存在します。

東京都のコロナに関するダッシュボードサイトでは、作成したのは個人的な集団で、それを東京都が途中から情報提供や存在を認めたという経緯です。

東京都の発案ではないということです。

プロジェクトに参画する自信がなくても、GitHubへソースコードを公開するという方法や、言語のドキュメントの翻訳や多くの人が使っているライブラリの説明の翻訳といった方法で貢献することもできます。

自ら実践の場を見つけることができます。

ブレンド型学習を個人に置き換える限界点

ブレンド型学習を個人学習に応用することができそうです。

ただ、限界点があります。

それは、「マネジメント」です。

個人的な集団のマネジメントは、QCDを管理してビジネスを管理するものではないため、マネジメント力の向上を個人学習で実践することが難しいです。

従来のSIerに所属している人が、プロダクトマネジメント(PdM)を実践しようとする場合には、「転職」という潔過ぎる選択肢になるそうです。

リーダー経験のない人が、自分はマネジメントに向いていると考える場合には、アジャイル的な改善がオススメです。

「カイゼンジャーニー」「ウォーターフォール市、アジャイル町」などの著書が参考になります。

すべてをやり直したい

1.開発技術の研鑽
2.マネジメント(PjM、PdM)
3.ビジネス

すべてをやり直したい私にとって、どこから手を付けるべきか。

これを考えるのに良いのは、「イノベーション戦略」の手法かもしれません。

イノベーション投資方針と事業レイヤー

イノベーションは、以下のレイヤーに別けて投資することが良いとされています。

中核事業:70%
顕在事業:20%
潜在事業:10%

投資方針とは、Investiment Thesisとも呼ばれ、投資しない対象をも明確化します。

投資しない対象をUnti-thesisと呼ぶそうです。

私は、サラリーマンで、選択と集中をするには会社の仕事がすべてです。

なぜかというと、「転職を探しているマインド」の人は、「目の前のことから学びが少なくなる」ということが理由です。

つまり、基本的には会社の利益貢献になることを全力で取り組むべきです。

ただ、社会の要請で会社にぶら下がる人ほど価値がなくなるそうなので、会社へ利益貢献をする人員であり続けるためには自己研鑽が必要です。

そのためには、以下の2つをどう設計するかがポイントになりそうです。

顕在事業:20%
潜在事業:10%

アイデアを実地検証し、失敗であればすぐに撤退するという方法で、中核事業の次に有効となりそうな事業に時間を割きます。

その一方で、アイデアをミニマムリリースし、市場調査をするということも忘れてはいけません。

まとめ

本業に70%のリソースを割きましょう。

立場や境遇によっては、個人の時間も含まれます。

顕在事業と潜在事業の30%になにを設定するのか、そして、アイデア(日本語では思い付きを含めますが、英語でいうアイデアは市場調査やクライアント分析を行った案のこと)を市場投入し、学習と実践を繰り返すことで、本当に役に立つ技能を習得します。

ブレンド型学習を自分にカスタマイズして設計しましょう。

▼STARTOUT
https://startout.work/

こちらはビジネスモデルと開発の両方を教えてくれるそうです。

アイデアを形にしたいだけのフェーズの方はやってみてもいいかもしれません。

まずは「やりたいこと」と「やるべきこと」の管理表を更新して、なにが顕在事業でなにが潜在事業かを確認します。

中核事業の価値提供も併せてどのように自己資本の研鑽ができるのか、価値の創造ができるのかを考えながら走っていきます。

ではまた。ありがとうございました。

この記事が参加している募集

#リモートワークの日常

9,715件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?