見出し画像

Univers-Zero / Uzed

■Univers-Zero / Uzed
■収録曲 Side 1 - 1.Présage(9:48) 2.L'Étrange Mixture Du Docteur Schwartz(3:52) 3.Célesta (For Chantal)(6:55) // Side 2 - 1.Parade(6:37) 2.Émanations(15:43)
■パーソネル:Daniel Denis(dr,per,synth) Christian Genet(b,per,g,tape,whistle) André Mergen(cello,as,voice) Jean-Luc Plouvier(p,synth,per) Dirk Descheemaeker(ss,clarinet)
■リリース:1984年
■カバー・アート:Guy Denis

Note再開初日ということで、他またmた休日でもあり、怒涛の更新中です!
普段は、ここまで書けませんので(^^;;

ベルギーの暗黒チェンバー・バンド、ユニベル・ゼロの4作目ユーズドです。メンバーが交代し、肝であったオーボエが無くなりましたが、メロディーの怖さは相変わらずです。そうした中、4作目ともなると随分とそれも薄れ、意外と平常心で鑑賞できるレベルに昇華されています。一言で言うと、前衛古典風味ジャズロックですかね。

『Uzed』は、バンドの前作『Ceux du Dehors』から3年後の作品で、その間にはEP『Crawling Wind』もリリースされています。このアルバムは、バンドにとって重要なスタイリッシュな転換点となり、以前は控えめに使用されていたシンセサイザーが前面に出され、中東の音楽テーマからのインスピレーションが特にオープニングトラック「Présage」(前兆)で顕著に表れています。急速調の演奏は、いわゆるプログレとフュージョンの中間あたりの聴感です。新しいメンバーの加入も新しいサウンドに寄与し、アンドレ・メルゲンのチェロや、バンド初のギタリストとして迎えられたマイケル・デロリーの電気ギターなどが新たなテクスチャーを提供しています。

 2曲目「ドクターシュワルツの好奇心が強い混合物」は強力なビートとピアノ、室内楽器による変拍子を多用した怖いけどユーモラスな曲。3曲目の「(シャンタル用)チェレスタ」は、暗黒面全開なロックの片鱗が見えない曲。ほぼほぼ現代音楽です。木管楽器とピアノが静かな音楽の中で進行し、終盤にかけて不穏なトーンが現れます。4曲目「パレード」は1曲目と同様彼らの演奏にしてはなかなかスピード感のある曲。こうしたあたりが変化ですね。

そして終曲「発散」は15分に及ぶ暗黒大曲です。ユニ・ゼロはこう来なくてはという、従来からの暗黒ファン納得の1曲です。
私の中では、これが最もローテ率が高いアルバムです。『Uzed』は、Univers Zeroがロック、クラシック、ジャズの境界を越えた独自の音楽世界を構築したアルバムです。このアルバムは、Avant-ProgやExperimental Rockといったジャンルを代表する作品であり、バンドの音楽的な進化を示しています。Univers Zeroの音楽をまだ体験していない人にとって、『Uzed』はその入口に最適です。その独特の音楽性は、一聴の価値があります​。

 ちなみに、このアルバムも、「1313」などと同時に御茶ノ水ジャニスのレンタル落ちで買ったもの。「俺(私)にも云わせろヨ!」という交換日記がついています。ライナーがわりに楽しく読ませていただいております。当時これに書き込まれた方、いらっしゃるのではないでしょうか?見たければ言ってくださいね。アップしますので♪


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?