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火球

冷気に包まれたまま
姿なき火球を見つめている

それはちょうど真ん中にあり
我等の印の真上で燃えている

燃え盛る火球を境に
彼等は南北へ侵攻し
また北南へと後退する

火球は北に強く輝いている
この星に在る全てを溶かす
融点より高く燃える魂の焔

ひとつの願いが集積し
ひとつの心となった時

火球の焔は高く立ち上り
天を走る光の帯を生むだろう

彼等の翼を光らせて
あの頂きへと道を照らそう
彼等の翼を温めて
頂きへ翔ける風を吹かせよう

姿なき燃える火球を
我等全ての胸に灯そう

我等とは 彼等とわたし達だ



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