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最高の歌声

それは、200名余りの大合唱。
今も心を震わす最高の歌声は、卒業式の式歌でした。心を込めて歌う中学生の歌声です。

それは、長男の中学卒業式でのこと。

卒業証書授与が終わり、式辞、祝電披露と式は進みます。もう卒業式も終わろうかというころに、式歌はありました。

音楽の先生が指揮台に立ち、タクトを振り上げると同時に勢いよく立ち上がったのは、少し見ない間に驚くほど立派に成長をした卒業生でした。
保護者席へと振り返ったその顔は、もう涙に濡れてもいました。

前奏が静かに流れ始め、タクトの合図とともに胸が大きく膨らんだかと思うと、力強く静かに歌い始めた「旅立ちの日に」の歌。
美しい女声パート。それを支える男声パートの温かさに、心がふるふると震えたまま頬に涙が伝っていきました。

限りなく青い空に 心震わせ
自由をかける鳥よ 振り返ることもせず

勇気を翼にこめて 希望の風に乗り
この広い大空に 夢を託して

旅立ちの日に

長男が在籍していた頃は学年の人数も多く、6クラスで200人以上もいたでしょうか。

その全員が先生のタクトを一心に見つめ、心をそろえて卒業を噛みしめながら歌いあげる。言葉に心を乗せながら思いを体育館いっぱいに広げて、友達へ後輩へ、先生方へ保護者へと届ける歌。

よい3年間を過ごしたのだと思いました。
良いこともそうでないこともたくさんありながら、卒業を迎えたこの日、この歌によって全てが昇華していくようでもありました。

忘れられない歌声によって、大切な時は最も輝く大切なひと時となりました。

今日は、高校の卒業式が各地で行われています。
長男の中学卒業から数えると、もうそれから16年になります。
時がたつその速さに驚きながら、卒業という特別な日に思いを馳せています。


本日卒業を迎えた生徒のみなさんにとって、かけがえのない1日となりますように。
また、お子さんを大切に育みこの日を迎えられた保護者の皆様にとっても、温かで特別な日となりますように。

ご卒業、おめでとうございます㊗️


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