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ひとり起業家、ニーズに応えるな。

「お客さまの声を聴こう」

マーケティングをしていれば、誰もが聴くし、誰もが「それは大切なことだ」と思っていたりする。

けれども実際には

「お客様の声なんて聞かないほうがいい」

という場合もある。

なぜか。

それは、

「お客さんは、じぶんのホンネに気づいていないし、ホンネを言えないし、言いたくもない」

からです。

だから表面的にアンケートなんかで回答されたことを鵜呑みにしたり、

「友達の意見」なんかを参考にしていると、どんどん迷走していく。

それは

「人はホンネなど言えない」

ということを忘れてしまっているからなんです。

ぼくらはほとんど、

「なんとなく」

でモノゴトを選んで、

「なんとなく」

消費している。

そんなときに、

「あなたはなぜ、ユニクロで服を買うのですか?」

とか聞かれても、パッと答えられない。

「いや、なんとなく…」

とか答えてしまう。

でもアンケート用紙に、そう書くのは申し訳ないから

「安いから」とか
「カラーバリエーションがたくさんあるから」とか

体裁を整えて答えるでしょう。

でもその奥にあるホンネは

「ユニクロなら、みんな着ているから、間違いない」

だったりするわけです。

「ファッションセンスに自信がない。」

「けど、ダサいとは思われたくない。」

そんなとき

「みんな着ているユニクロ」

なら大きく外すことはない。

「すごいオシャレ」にはなれないけれども、そもそも目指していない。

いちばん避けたいのは、
「オシャレを攻めてみて、逆に圧倒的にダサくなってしまうこと」。

それさえ避けられるなら、平均点でかまわない。

大すべりするくらいなら、無難なほうがいい。

それなら、ユニクロにしておこう。

そういう欲求があるんじゃないかと思うわけです。

けど、お客様アンケートに、そうやって書く人はなかなかいないんじゃないかと思う。

ホンネの探求家ならまだしも、そんなふうに事細かに自分の心を分析して言語化している人ってほとんどいないのです。

だからこそ、

「ニーズに応えるのは危険だよ」

とお伝えしたいのです。

応えるべきは「ニーズ」の奥にある

「インサイト(顧客のホンネ)」

です。

インスタのインサイトは「アクセス数」みたいな意味で捉えられていますが、実際には「数字から、顧客のホンネを読み解く」ためのものです。

それは

「お客さんの声なき声を聴く」

ということです。

表面ではなく、「なかなか言えないこと」「お客さん本人も気づいていなかったこと」にアクセスして商品開発をしたり、発信をしていくのです。

それはとても難しいことです。

けれども、そこがビジネスやマーケティングの醍醐味なんだと思うのです。

そのために必要なのは

「想像力」。

お客さんが何を求めているかを

「徹底的に考えつくす力」

です。

お客さんの心を徹底的に考えつくしてサービスを提供するならば、

「もう少し安ければ買うのに」とか
「近かったらいくのに」とか
「高いから、やめておきます」

などの「答え」がホンネではないことが分かるでしょう。

表面的な欲求にいちいち答えていたら、キリがありません。

ぜひお客さんの声を聴くときは表面の欲求ではなく、

「心の奥のホンネ(インサイト)」
「声なき声」
「自分では気づいていない欲求」

「本気で想像」

してみてください。

きっと「コレがマーケティングなんだ」と新しい世界が見えてくると思います(^_-)-☆


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