ボクのゴールデンなコロきゅう
4
「さくちゃんは、なんども、生きてきたんだ。どれも、いっしょうけんめい生きていたんだよ」
カメオツくんは、話した。
「前のボクは、どんなふうだったのかな?」
ボクが聞くと、いろいろだよ、とカメオツくんはわらった。
「気になる! おしえてくれる?」
そういったら、カメオツくんはまん丸の目をうごかした。
「小さなむらで、一番えらいひとだったこともあるよ。やさしくて、たたかいがうまくて、みんなにすごいって思われていたんだ」
「だから、ボク、たたかいごっこがすきなんだ!」
「りっぱな王さまのそばで、上手にダンスをする女のひとだったこともあるよ」
「やっぱりね! ボク、ダンスもだいすき!」
「でね、いつもあたらしく生まれるとき、さくちゃんは、こう思うんだ。せっかくあたらしいボクになるんだから、これまでにやったことがないことを、やってみよう、って」
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