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ボクのゴールデンなコロきゅう

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 おひるをたべたあと、ボクとカメオツくんは、にわであそぶことにした。

 自転車をおいているところに、おかあさんがピクニックのシートをしいて、そこにブロックをおいてくれている。

 おてんきがいいときには、にわであそびなさいって。

「カメオツくん、いつもなにしてあそんでるの?」
 ブロックをつなげながら、ボクはなんとなく聞いた。
「さくちゃんのことをみてるよ」
「そうなんだー」

 そっか、いつもそばにいるっていってたもんな。
 ボクがきづかなくても、カメオツくんはボクを見てるんだ。

「ボクさ、カメオツくんがチューゴクにひっこしたって、おもってたみたい。おかあさんにいわれておもい出した。なんで、チューゴクっておもったのかな?」
「それはね。そのとき、さくちゃんのおとうさんが、チューゴクにおしごとでいって、おとうさんからチューゴクのことをきいたばかりだったからだよ」
「あっ、そうだっけ」
 カメオツくんにいわれて、またおもい出した。

 おとうさんがシュッチョウでチューゴクにいって、いろんなはなしを聞いたんだ。

 チューゴクって、とっても大きなくに。
 トウキョウよりも、ずっとひろいんだって。
 たっくさんのひとがいて、くるまもじてんしゃもたっくさんはしってる。
 げんきすぎるくらいげんきで、すごいなって、おとうさんはおもったみたい。
 
 それをきいて、どんなところなんだろうって、ボクはかんがえた。
 あたまの中にあるドーガのサイセイのボタンを、ポチッとおしたんだった。

 大きなまち、たっくさんのひと、くるまとじてんしゃ。
 おとうさんがしごとをしたチューゴクのひとは、おかねもちらしいから、きっと大きなおうちもたっくさんあるんだろうな。
 プールもあるかも。
 プールには、ながーいすべりだい! 
 きっと、どうぶつえんもある。
 きりん、インドサイ、ひょう、サーバル。マレーバクもいるよね。

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