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ロゴマークは“詰め込んだ想い”の解答なのかもしれない

先日行われた at HOME fes のロゴマークを、
森平有香さんと一緒に作りました。


制作にかけた時間は約1日と半分。

1日と半日、と聞くと短いように聞こえるけれども
発足からわずか約10日間の時間で作り上げたこのfesの中では
10分の1の時間をこのロゴマークに費やしたことになる。


その中のストーリーで感じたことがたくさんありました。
きっと今後“私の”デザイナー人生に役に立つかもしれない。
そんな思いでnoteを綴ります。


最短で全員の意見を取り入れ、より良いものをつくる
にはどうしたらいいのか?

今回のロゴマークの制作過程。

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デザイナーなら誰しも体験する

“まとまらない問題”

みんなの意見を取り入れたくて、でも削れない。
どの意見も良く聞こえる(笑)

これが起こるのは、全員が同じ方向を向いていて、
より良くしたいと思っているから。

しかし、全員の意見を聞いていたらそれは好みも経験も
見てきたものも違うからまとまらないのは当たり前。

デザイナーだからこそ
こだわるところはこだわりたいという想い。


でも、こだわって出したものが
意図とずれていたら1ミリも、価値を持て無い。


だからこそ、私たちが決めたのは
誰に・どのタイミングで、見せるのか。


さっきの過程に意図や感情を載せるとこうなる。
(デザインチームと言っても当初は私とゆかさんの2人笑)

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大切にしたことは
①納期は厳守
②みんなの意見が反映されていること
③at HOME fesの想いが入っていること


今回のターゲットは老若男女、不特定多数自粛している全ての人。
その人たちへ届けるためには
どうやったらより良いものが作れるのか…?
これはデザイナーの私だけではこの短期間で絶対に達成出来なかった。

だからこそ、みんなの言葉を吸い上げるのは、最初と途中
最後はデザインチームだけではなくて
フラットにデザインを見てくれるコアメンバーと決断。


これにより、みんなの想いも取り入れた
みんなが語れるロゴへ。



分かりやすさだけではなくて余白を残そう


今回モチーフとして使用した家

家、ロゴマークと検索すると
「家だ」とすぐに理解できるものが多い。

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次に、環境 ロゴマークと検索すると、家とは反対に
無数の種類がある。

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これはつまり、“環境”というワードは人それぞれの捉え方があるということ。家、と言われて思いつく、単純なかたちだけでは
今回のコンセプトの表現は難しい
のかもしれない、そんなことを思った。

モチーフとしての家は使いたいが
at HOME fes だからこその面白い切り口で出したい。

具体的なモチーフを使いつつ
コンセプトをしっかり表現できるものがいい。

デザインチームで
家を使って表現する at HOME fesに込めた想いを整理🏡


家としてしか捉えられない1軒家のロゴは候補から外れ、
また、たくさんの家々から発信されている「広がり」を想像できるよう
3軒の家が集まって山にも見えるようなものに。


fes=野外で行うもの

というイメージがあるけれど、
今回はお家で行われちゃうのが面白い。


見たときにどんな気持ちになって欲しいのか、そこへ立ち戻る


ロゴを1秒以上見てくれる人なんて、ほとんどいない。
違和感ではなく、中和して
スルーされるくらいが丁度いいのかも知れない。

主役は誰だろうと考えたときに
今回は話者であり、一つ一つのコンテンツ。
そのように考えたときに“ロゴマークはどうあるべきなのか”

ロゴマークはそのブランドの顔になるものだけれども
主役ではない。


この at HOME fesで成したいことは

- Stay Home , Make Future -
家にいながら、未来をつくろう

家に居ることがスタンダードな今。


家にいることで、それだけで未来なんだよ。
でもHOMEは“家”だけでは無いね。

そんなことをみんなで話し合った。


誰かの心だったり、帰る場所だったり。
今、この危機に立ち向かい家にいない人への敬意も込めて。

真っ暗な家ではなくて、誰かの灯火になるような。


このロゴを見た人には
温かい気持ちと同時に、未来も感じて欲しい。

そんなことを思った。


完成したロゴマーク


アートボード 1

顔が見えなくても1人ではなくて、みんなで大きな頂を。

未来は明るい。夜があけるような下からだんだん明るくなる色。
電波のイナズマは受信だけではなくて、発信しているようにも…。

誰かが言っているからStay Homeするのではなく
今は自分の意志で、家にいて、未来を変えよう。


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きっと、誰かのためには
私のために、でもあったりする
なんて。



◇YouTube当日のアーカイブ


◇発足者、吉田勇佑のnote


Special thanks
illustration by HIRA2

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