見出し画像

勉強は子供を幸せにするのか

「勉強をやりなさい」「なんで勉強しないの」
「勉強をしなかったらやばいぞ」「勉強する習慣が大事だ」…
これらの言葉は、自分の親に言われたり
自分の子供にも言ったりしている方は多いと思う。

科学的に考える子育て エビデンスに基づく10の真実」(和久田 学 著)
には、このように書かれている。
「勉強は子供を幸せにすることもあるが、不幸せにすることもある」

これはまさに私自身の子供時代当てはまるなと感じた。
私の両親は教師で、家でも生徒の話ばかり、生徒の成績の話や「こいつは勉強ができる、偉い」と言ったような話が日常茶飯事だった。
そうなると、私は必然的に勉強に取り組むわけで、どうやったら先生にすごいって言われるか、両親に偉いねって言われるかを考えていたんだと思う。
おかげで勉強することは当たり前だったし、夢中で取り組んでいたように思う。
中でも理数系が大好きで、高校も進学校に行き、そのまま深く考えることなく、大学は理学部を選択し、行くことができた。
でも、今考えると、もう少し周りを見ておけば良かったなとか、勉強をする こと以外にも大切なことはたくさんあったなとか、後悔に近いことを感じている。
なぜなら大学に入ってから、全くと言っていいほど勉強をしなかったのである。
だから、大学はなんとか卒業はしたけど、なんの勉強をしましたか?と言われても
特に何もない。そこから企業のSEとして就職して約20年、40代になってから自分が本当にやりたいと思うことが見つかった。もっと早く気づいて、大学選びも考えれば良かったなと…

その答えに近いものが、先ほど紹介した本には書かれているなと感じた。
「勉強すると将来の幸せにつながる」は正確ではなく
「勉強ができる人の中には、非認知スキル*のある人が高い確率で含まれているから幸せな人が多い」とのこと。勉強ができなくても、非認知スキルがある人は幸せな確率が高い。
*非認知スキルとはコミュニケーションスキル、感情コントロールスキル、創造力、意欲的態度、誠実さ、協調性など

「勉強をする」という行為だけではなく、私に必要だったのは
・親や先生だけという狭い範囲だけではなく、幅広く友達や周りの人の意見を聞く力、話す力=コミュニケーションスキル
・勉強ややっていることの目的を深く考えたり、様々なやり方を創造する力
・自分がやったことがないことに挑戦する力
・自分の心に誠実に向き合う力
などなどかなあと。
社会に出てからこれらは身についてきているとは思うけど
若いうちにいろいろできていたら、今の人生も少しは変わっていただろうと思う。
今でも十分幸せ、恵まれているけど、
もっと違った意味で幸せで、充実した日々が過ごせたかもしれないと思う。

なので、自分の子供達には
親の経験則で「勉強」を押し付けないことにしている。
「勉強をする」のは本人の自由であり、それよりも大切な経験をたくさんして、
非認知スキルを養って欲しいなと思うのである。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?