【治承~文治の内乱 vol.24】 頼朝、安房国へ渡る
頼朝、死地からの脱出
石橋山から箱根山中をさまよい、なんとか箱根権現で息をつけた頼朝でしたが、いつまでもそこに長居するというわけにはいきませんでした。
この箱根権現の別当(トップ)である行実やその弟である永実は頼朝に好意的でしたが、箱根権現の者のなかにも、平家に縁があったり、平家に遠慮したりして、頼朝の来訪を良く思わない者がおり、決して安全とは言えない場所だったのです。
頼朝を快く思わない者の代表は行実のもう一人の弟であった智蔵房良暹で、良暹は頼朝によって討ち取られた山木