【治承~文治の内乱 vol.34】 東国追討使の派遣
頼朝の挙兵や甲斐源氏の挙兵といった東国の動乱が京都や福原の人々が知ることになるのは、遅くても9月初旬の頃と思われ、藤原(九条)兼実や藤原(中山)忠親といった当時の公家の日記にはそれぞれ東国の動乱についての記事が登場してきます。
(九条兼実 『玉葉』 治承4年9月3日条より)
”また伝え聞く、謀叛の賊は源義朝の子で、年来配流先の伊豆国におり、近頃凶悪なことをし、先ごろは(伊豆の)新国司が派遣した使者を踏みにじった(伊豆国は平時忠卿が知行する国である)。およそ伊豆・駿河両国を横