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休業を決める過程と、思考の変遷。

「本と寝床、ひととまる」の長期休業を先日決めました。
考えている間は、ずっとモヤモヤしていてて、考えがあっちこっちにいきました。
振り返ってみると、今回の一連の思考は自分にとって大事だったと思っていて、過程と思考の変遷を忘れないうちにnoteに記録することにしました。

時系列に沿って書いていきます。それではどうぞ。


3月27日(note書いた日)
「今、小規模宿は何をするべきか?」と題した記事をnoteに書いたおかげで、脳内整理完了。あとは実行するのみと戦闘モードになる。

3月28日(無双モード)
朝からやる気満々マン
前日に書いたnoteに沿って、優先順位をつけて実行していく。

具体的にやったこと
・昼寝プランの作成→ホームページでさらりと公開
(完成したのが夕方過ぎだったので、告知は翌日にする)
・ネットショップ開設→決済の申請までいって審査待ち
・長期滞在プランの告知と再検討

そんなこんなでめちゃくちゃ働いた。偉い!ってなりました。

ただ、夜の営業がひと段落してTwitterを見ていたら、営業を自粛すると言っているゲストハウスや、東京都で感染拡大とのニュースを見て、だんだんとモヤモヤしてきました。はたして営業していいのだろうかと思ってきました。

妻とごはんを食べながらもずーっとどうしようと思っていて、ごはんの味はしたけど、うわの空でした。(味はしたのでコロナではないはず)

いつもだったら快眠爆発なのだけど、なんとなく寝つきが悪くてTwitterをちょろちょろ見ながら、だんだんと営業自粛の方向に傾いてきました。
まぁ、夜決めることじゃない、一晩寝かせようと思って、私も寝た。

3月29日(揺れる気持ち)

寝起きの気分はなかなかの悪さ。スッキリしない。
覚えていないけど、変な夢を見た気がします。
ほぼ休業側に気持ちは傾いていましたが、家族にも関わることなので、妻と話して、決めることを決めました。


その時の論点を、今まとめるとこんな感じです。

休業したい私と、営業したい私が葛藤しているイメージです。


・豊岡市には感染者いないよ。
→外から人が来るので、自分がもらう可能性は大いにある。
自分が感染するだけではなく、近所の高齢者にうつしたら命に関わる。そうなったら後悔してもしきれない。

・収入なくなるのはつらい。
→1ヶ月休んでも大丈夫なくらいの資金はある。体さえあればいくらでもやり直しがきく。万が一感染して長期で休むことになる方がよっぽど収入減になる。

・従業員いない。
→休んで収入が減るのは自分たちなので、我慢すればいいだけ。

・泊まる場所がなくて困る人もいるだろう。
→竹野は田舎なので仕事で来る人は少ない。社会インフラ的な意味合いで考えれば、泊まる場所がなくて困る人がいる可能性は少ない。
(観光する人はいるかもしれないが、それに対してはごめんなさいしよう)

・夜の営業まで閉める必要があるのか。
→こんなお店でも定期的に利用してくれている人がいて、その人にとっては心休まるお店なのではないか。コロナで精神的に疲れている人がいる今こそ、営業するべきではないのか。でも閉めるならしっかり閉めようと「決めました」。その代わりちゃんと説明することにしました。

後日談:実際に休業することを知らずにお越しになられた方がいて、短時間だけ対応させていただきました。ありがたい気持ちと申し訳ない気持ちの半々でした。理由をしっかりと説明して理解していただけたようです。

・休んでる間にやることあるよね。
→ゲストハウスとは別に仕事の依頼が元々あったので、やることが全てなくなるわけではない。
また、「宿泊」以外での収入を得ようと前から思っていたので、いい機会だと前向きに捉えて、実行に移せるのではないか。

と、こんなことを考えて休業に決めました。もちろん、話してる時はまとまっていたわけではありませんし、決めてからもとても葛藤がありました。
休業の案内の文章を書いては消し、書いては消しを繰り返しました。

正しいかどうかはわかりませんが、なにかあった時に後悔しない答え、自分が納得する答えを今回は選択しました。

大げさじゃないかと思ったりしましたが、それでも今回は万が一を考えて行動しようと決めました。人命に勝るものはないと思ったこと、閉めても経済的にすぐに困窮するわけではないことが決め手でした。

お昼過ぎから休業のお知らせを書いて、全てのSNSでお知らせをしました。
モヤモヤしていたものが少しスッキリとして、その夜はスムーズに眠れました。

3月30日(切り替えモード)
すでに予約されている方に連絡をとって、キャンセルもしくは滞在方法について相談。結果的に1人だけ受け入れることになりました。ただ、事前に連絡をして、できるだけ部屋にいてもらうことにしました。

休むと決めたので、頭を切り替えて「宿泊」以外で収入をもらう方法を考えて、徐々にやることにしました。ただ、ちょいと疲れ気味だったので、休み休みやりました。
あと、前日の休業のお知らせを見て、心配した方たちから連絡をもらい、励まされました。ありがたいです。

3月31日(深く考える)
当初休業期間を4月9日にしていたのですが、ニュースを見ている限り、短いと判断し、4月16日まで延ばすことにしました。
すぐに情報修正して、発信。
もろもろ事務処理などをしていたら、娘の面倒を代わりに見るのを忘れていたので、妻とバトンタッチ。妻にも負担をかけているのよ。忘れたらあかん。



その後、地元の人からわかめをもらう。量に驚愕し、思考停止する。

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この後、追いわかめで倍以上もらって思考だけではなく、活動も停止。

4月1日(わかめ)
補助金や助成金のことを調べつつ、ほぼわかめと戦う。
閉めると決めたので、ある意味マイペースにいくことにした。
ちなみに、ネットで話題になっていた雇用調整助成金は専従者給与には適合しないとのことで、プチ悲しみ。

コロナのニュースばかり見ているので、気が滅入るので意識的に避ける時間を確保する。そのためのわかめ。
でもバケツいっぱいのわかめはつらい。

4月2日(これからやること整理)
何度整理するのかと思うほど、整理しているのだけど、Excelで表を作って妻と打ち合わせ。

やること
・設備のメンテナンス、掃除
・店内の装飾、改善
・ネット販売の整備とオリジナル商品の作成
・状況を見て、休業期間の見直し

閉めると決めて、やることも明確になりました。
コロナに感染する不安がないわけではないですが、以前と比べるとだいぶ減りました。

そんなこんなで落ち着いたので、このnoteを今後のためにも書き残しています。こういう記事は一晩寝かせたほうがいいので、翌日見直して公開しようと思っています。
明日(4月3日)からはアルバイト的な仕事も入るので、それなりに忙しくなりそうです。頭ばっかり動かしたので、体を動かすぞー。

4月3日(変更点)
仕事で長期滞在したいと連絡があり、対応を検討することになりました。

お話を聞いていると、
①会社としてもちゃんと対応していることがわかったこと
②知り合いからの紹介だったので見ず知らずではないこと
③コロナで休業していることを伝えたら理解はしてもらえたこと
④接触を最小限にすることで了承をもらえたこと
以上のことを踏まえて、受け入れることにしました。
(先方からの返事待ちなのでなくなるかもしれません)

早速、方針が変わっているじゃないかと批判されることは承知の上です。
ただ、近隣に常時やっている宿がないこと。近くのホテルは改装工事中で休み。泊まるところがなくて困る人はいないだろうと思っていたのですが、それは誤認識でした。こんな田舎でも仕事で滞在することがありました。
長期で受け入れられるところが他に少ないこともわかっていたので、それだったらうちが、3密に気をつけたり、消毒を徹底したりして、受け入れることが最善なのではないかと思いました。

※変わらず観光での宿泊の受け入れはお断りさせていただきます。

最後に
自粛ムードに覆われていますが、私個人としては必ずしも自粛が「正解」とは思っていません。従業員を抱えているところは簡単には休めないでしょうし、収入がなくなることで生活が困窮する人もいると思います。
だから、押し付けはしないと決めています。

人命より大事なものがあるのか!と言われると返答に窮しますが、「自分の命」がやっぱり一番大事です。だから、諸般の事情で閉められない人がいることも理解できます。
実際、長期滞在の人を受け入れる可能性が出てきたわけですし。
だから、休業しているところも、営業しているところも、どちらも今後応援したいと思っています。

最後に…ver2
これにて、コロナのことを長々と書くのはこれでおしまいにします。
状況を追ったり、情報を集めたりはしますが、コロナ疲れもあるので。

思ったよりも長くなってしまいました。
自分のためにはなってるけど、誰かのお役に立てているかどうかはなんとも言えません。少しでも参考になっていたらうれしいです。
それでは、また。

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